「高校の実力」はどこで決まるのか――第一・第二・マリストを追う【第20話】第二高校とマリスト高校――半年間で学力差は縮まったのか

前回の記事では、2026年7月の進研模試を使って、第二高校とマリスト高校の学力を比較しました。

3教科300点満点で、第二高校の平均は117.0点、マリスト高校は88.6点。

その差は28.4点でした。

では、この28.4点という差は、以前から存在していたのでしょうか。

それとも、高校入学後に広がったのでしょうか。

今回は、同じ学年の2026年1月と7月の進研模試を比較してみます。

1. 半年間で、両校の平均点はどう変わったのか

今回確認できた数字は、次のとおりです。

3教科平均点2026年1月・高12026年7月・高2
第二高校119.4点117.0点
マリスト高校93.7点88.6点
全国平均99.7点98.0点
両校の差25.7点28.4点

1月の段階で、第二高校とマリスト高校には25.7点の差がありました。

7月には、その差が28.4点になっています。

半年間で、両校の平均点の差は2.7点広がりました。

ただし、1月と7月では試験問題が異なります。

平均点そのものの増減を、学力の伸びや低下と考えることはできません。

そこで、全国平均との差を調べます。

2. 全国平均を基準にすると、違いが見えてくる

1月の全国平均は99.7点。

7月の全国平均は98.0点でした。

この数字を基準にして、両校の平均点が全国のどの位置にあるのかを比較します。

全国平均との差1月7月変化
第二高校+19.7点+19.0点−0.7点
マリスト高校−6.0点−9.4点−3.4点

第二高校は、1月も7月も全国平均を約20点上回っています。

全国平均との差は、ほとんど変わっていません。

一方、マリスト高校は、1月には全国平均より6.0点低い結果でした。

それが7月には9.4点低くなっています。

全国平均との差が3.4点広がりました。

ここで重要なのは、第二高校とマリスト高校の違いです。

第二高校は全国平均に対する位置をほぼ維持した一方、マリスト高校は全国平均との差が広がった。

その結果、両校の差も2.7点広がったのです。

3. 第二高校は、学力を伸ばしているのか

第二高校の平均点は、1月が119.4点、7月が117.0点でした。

点数だけを見れば2.4点下がっています。

しかし、全国平均も1.7点下がっています。

全国平均との差は、+19.7点から+19.0点。

つまり、今回の数字からは、第二高校が全国平均に対する優位をほぼ維持していることが分かります。

では、これは学校の教育力が高いことを意味するのでしょうか。

私は、まだ判断できないと思います。

第二高校には、高校入試で一定の学力を持った生徒が入学しています。

高校入学時点で、全国平均より高い学力を持っていた可能性があります。

そのため、全国平均より20点高いという結果だけでは、高校に入ってから学力が伸びたかどうかは分かりません。

ただし、今回の半年間については、全国平均に対する位置を大きく崩していないことが確認できました。

これは一つの事実として評価すべきでしょう。

4. マリスト高校は、なぜ差が広がったのか

マリスト高校は、1月の93.7点から7月には88.6点になりました。

全国平均との差は、−6.0点から−9.4点へ。

半年間で3.4点広がっています。

ただし、この数字だけで原因を特定することはできません。

考えるべき問題は、いくつもあります。

高校2年生になって、学習内容が難しくなったこと。

数学や英語の基礎が十分に定着していない可能性。

生徒の学習時間や学習方法。

そして、学校がどのように学習を支援しているのかという問題です。

どれが影響しているのかは、科目別の学校平均や、さらに長い期間の成績推移を確認する必要があります。

しかし、少なくとも今回の模試では、全国平均との差が縮まっていません。

高校2年生の7月という時期を考えれば、私はこの結果を軽視すべきではないと思います。

5. 学力差は、放っておけば縮まるのか

今回、私が最も考えたいのは、この問題です。

高校入学時点で学力に差があったとしても、高校生活の中でその差が縮まることは十分に考えられます。

しかし、時間が経過すれば自然に差が縮まるわけではありません。

例えば、英語です。

高校2年生になれば、英文は長くなり、文法や語彙も難しくなります。

高校1年生の段階で単語や文法が十分に身についていなければ、高校2年生の学習内容を理解することも難しくなります。

数学も同じです。

新しい単元に進んでも、それ以前の内容を理解していなければ、問題を自力で解くことはできません。

学校の授業が進むことと、生徒の学力が伸びることは、必ずしも一致しないのです。

そして、理解できない内容が増えれば、勉強そのものに時間がかかるようになります。

その結果、学習の遅れがさらに大きくなることもあります。

だからこそ、学力差を縮めるためには、意識的な学習が必要になります。

6. 高校2年生の今、何をすべきか

ワカスクでは、高校2年生の学習を大学入試から逆算して考えています。

例えば、英語であれば、単語、文法、英文解釈、長文読解を段階的に進めます。

数学であれば、問題集を解き、解けなかった問題を繰り返し、自力で解ける状態を目指します。

重要なのは、学校の進度に合わせて勉強するだけで終わらないことです。

学校で習ったから理解した。

問題集を一度解いたからできるようになった。

そのように考えてしまうと、実際の学力との間に差が生まれます。

全国模試では、学校の定期テストとは異なり、以前に学習した内容も出題されます。

覚えているか。

理解しているか。

自力で使えるか。

そこまで問われます。

だからこそ、日々の学習で何を身につけたのかを確認することが重要です。

高校2年生の7月からでも、学習方法を見直す時間はあります。

ただし、大学入試までの時間が無限にあるわけではありません。

今、何を優先して勉強するのか。

その判断が必要になります。

7. 次の11月進研模試で、何が分かるのか

今回の比較では、第二高校とマリスト高校の差が25.7点から28.4点に広がりました。

しかし、2回の模試だけで、今後も差が広がり続けると判断することはできません。

次の11月進研模試では、どのような結果になるのでしょうか。

第二高校は、全国平均より約20点高い位置を維持するのでしょうか。

マリスト高校は、全国平均との差を縮めることができるのでしょうか。

両校の差は、再び25点程度に戻るのでしょうか。

それとも、30点以上に広がるのでしょうか。

11月の結果が分かれば、今回の変化が一時的なものだったのか、継続する傾向なのかを考える材料が増えます。

なお、模試ごとに問題の難易度や得点分布、受験者構成は異なります。全国平均との差だけで学力の伸びを厳密に測れるわけではありません。

それでも、同じ学年の結果を継続して追うことには意味があると考えています。

8. 学校の実力は、平均点の高さだけでは決まらない

今回の結果を整理します。

2026年1月。

第二高校とマリスト高校の差は25.7点。

2026年7月。

その差は28.4点。

半年間で2.7点広がりました。

第二高校は全国平均に対する位置をほぼ維持しました。

マリスト高校は、全国平均との差が3.4点広がりました。

これが、今回確認できた事実です。

ただし、私は、この数字だけで学校の優劣を決めようとは思いません。

入学時点で学力の高い生徒が集まる学校の平均点が高いのは、不思議なことではありません。

重要なのは、入学後の学力がどう変化しているかです。

高校1年生のときにできなかった問題が、高校2年生になって解けるようになったのか。

全国の受験者と比較して、どれだけ学力を伸ばせたのか。

そして、高校3年生になったとき、どこまで到達できるのか。

学校の教育力を考えるなら、こうした変化を見ていく必要があると思います。

今回の半年間では、第二高校とマリスト高校の差は縮まりませんでした。

次の半年間は、どうなるのでしょうか。

引き続き、実際の数字を確認しながら考えていきたいと思います。

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