2026年7月に実施された、高校2年生の進研模試。
今回、第二高校とマリスト高校の3教科平均点を比較できる資料がそろいました。
結果は、次のとおりです。
| 3教科平均点 | |
|---|---|
| 第二高校 | 117.0点 |
| 全国平均 | 98.0点 |
| マリスト高校 | 88.6点 |
300点満点の試験です。
第二高校は全国平均を19点上回りました。
一方、マリスト高校は全国平均を9.4点下回っています。
第二高校とマリスト高校の差は、28.4点。
今回は、この数字について考えてみたいと思います。
1. 定期テストでは分からなかった学力差
これまで、この連載では第二高校とマリスト高校の定期テストについて何度も取り上げてきました。
第二高校では、数学の平均点が24点だった試験がありました。
マリスト高校でも、数学の平均点が非常に低い試験がありました。
しかし、定期テストの平均点を比較しても、学校間の学力差は分かりません。
出題範囲も、問題の難易度も異なるからです。
第二高校の数学平均24点と、マリスト高校の数学平均30点を比較して、マリストの方が数学ができるとは言えません。
そこで重要になるのが、全国模試です。
今回の進研模試は、同じ時期に実施された高校2年生の試験です。
学校独自の定期テストよりも、両校の学力水準を比較しやすい資料になります。
その結果、3教科平均で28.4点の差が確認できました。
2. 28.4点差は、小さな差ではない
300点満点で28.4点。
これを3教科で単純に割ると、1教科当たり約9.5点です。
もちろん、実際に国語、数学、英語のすべてで9.5点ずつ差があるという意味ではありません。
科目別の学校平均を確認しなければ、どの教科で差がついているかは分かりません。
それでも、3教科合計で28.4点という差は、無視できるものではありません。
特に注目したいのは、全国平均との関係です。
第二高校は117点。
全国平均98点を上回っています。
一方、マリスト高校は88.6点。
全国平均を下回っています。
つまり、両校の平均点は全国平均を挟んで反対側に位置しています。
第二高校は全国の受験者平均より上。
マリスト高校は全国の受験者平均より下。
少なくとも、今回の進研模試では、そのような結果になりました。
3. マリスト高校の平均88.6点をどう考えるか
マリスト高校の3教科平均は88.6点でした。
私は、この数字を軽く考えるべきではないと思います。
高校2年生の7月です。
大学入試まで、残り約1年半。
国語、数学、英語の3教科で、全国平均に届いていないという現実があります。
もちろん、すべての生徒が全国平均を下回っているわけではありません。
ワカスクに通うマリスト高校2年生の中には、英語の全国偏差値が57を超えている生徒もいます。
同じ学校でも、得意科目や学習状況によって大きな違いがあります。
しかし、学校平均は個々の生徒の結果とは別に考える必要があります。
平均88.6点という数字は、今回の受験集団全体の学力水準を示しています。
ここから、どのように学力を伸ばしていくのか。
それが重要だと思います。
4. 第二高校の117点は、高いのか
第二高校の平均は117点。
全国平均より19点高い結果です。
マリスト高校と比較すれば、明確に上回っています。
しかし、私はこの数字だけで第二高校の教育力を高く評価することには慎重です。
なぜなら、第二高校には高校入試を経て、一定の学力を持った生徒が入学しているからです。
高校入学時点で、全国平均を上回る学力を持っていた生徒も多いと考えられます。
その生徒たちが、高校2年生の7月に全国平均を上回った。
これは良い結果ですが、それだけでは高校入学後にどれだけ学力が伸びたのかは分かりません。
仮に、入学時点では全国平均との差が大きかったのに、現在は19点差まで縮まっていたとすれば、別の評価が必要になります。
反対に、入学時点より全国平均との差が広がっていれば、学力を伸ばしている可能性があります。
ただし、こうした判断には、同じ生徒集団の過去の模試結果が必要です。
現在の117点だけでは、そこまでは分かりません。
5. マリスト高校は、第二高校との差を縮められるのか
私が今回、最も考えたいのはこの問題です。
第二高校とマリスト高校では、高校入学時点の学力に差があったと考えられます。
その差が高校2年生の7月には28.4点になっている。
では、高校3年生になったとき、この差はどうなるのでしょうか。
20点になるのでしょうか。
10点になるのでしょうか。
それとも、さらに広がるのでしょうか。
現時点では分かりません。
しかし、ここに学校の教育力を考える重要な視点があると思います。
入学時点で学力の高い生徒を集めれば、全国模試の学校平均も高くなりやすいでしょう。
反対に、入学時点で学力に課題がある生徒が多ければ、学校平均は低くなりやすいはずです。
だからこそ、卒業時点の結果だけではなく、入学後の変化を見なければなりません。
学校の役割は、入学してきた生徒の学力を、そのまま維持することではないはずです。
高校3年間で、どれだけ力を伸ばせるのか。
私は、そこに注目しています。
6. 高校2年生の今なら、まだ変えられる
今回の模試は、高校2年生の7月に実施されました。
大学入試まで、まだ時間があります。
ワカスクでは、高校2年生のうちから大学入試を意識して学習を進めています。
英語なら、単語、文法、英文解釈、長文読解。
数学なら、基本的な解法を身につけ、問題集を繰り返し解く。
理科についても、できるだけ早く高校範囲を終え、入試問題に取り組める時間を確保したいと考えています。
ただし、参考書を一度終えたからといって、学力が身についたとは限りません。
問題を自力で解けるか。
時間を空けても解けるか。
全国模試で得点できるか。
そこまで確認する必要があります。
今回の28.4点差も、今後の学習によって変化する可能性があります。
重要なのは、現在の点数だけで生徒の可能性を決めないことです。
7. 第一高校の数字も必要になる
この連載では、第二高校、第一高校、マリスト高校の3校を比較しています。
今回は、第二高校とマリスト高校の数字がそろったため、2校の比較を行いました。
しかし、第一高校の2026年7月進研模試の学校平均については、まだ確認できていません。
第一高校の平均は、第二高校の117点に近いのでしょうか。
それとも、マリスト高校の88.6点に近いのでしょうか。
あるいは、その中間なのでしょうか。
これは、実際の資料を確認しなければ分かりません。
大学合格実績では、第一高校が第二高校を上回る年もあります。
しかし、大学合格者数と高校2年生の全国模試平均は、同じものではありません。
第一高校の数字がそろえば、三校の現在の学力水準を、より具体的に比較できるようになります。
8. 学校の実力を考えるための、次の資料
今回、第二高校117点、マリスト高校88.6点という数字が分かりました。
これによって、2026年7月時点の両校の学力差を確認できました。
ただし、学校平均の集計対象が完全に同じ条件かどうかは、引き続き確認が必要です。
そして、学校の教育力を評価するには、さらに資料が必要です。
高校1年生のときの全国模試。
高校2年生の秋の全国模試。
高校3年生の全国模試。
できれば、同じ生徒集団を継続して追いたいところです。
そうすれば、単にどちらの学校の平均点が高いかだけでなく、入学後にどのような変化が起きているのかを調べることができます。
第二高校とマリスト高校の差は、28.4点。
これは今回の模試で確認できた事実です。
しかし、28.4点差があることと、第二高校の教育力がマリスト高校より優れていることは、同じ意味ではありません。
入学時の学力差なのか。
高校での学習によって生まれた差なのか。
その両方なのか。
まだ分からないことがあります。
私は、学校を評価するなら、そこまで調べる必要があると思っています。
入学時の偏差値ではなく、高校3年間で生徒をどこまで伸ばせるか。
第二高校、第一高校、マリスト高校。
この連載では、今後も実際の数字を使いながら、その問題を考えていきます。

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