全統模試から、第二高校の大学受験力をもう一度考える
前回、第二高校2年生の全統模試を見ました。
そこで、これまで持っていた第二高校への見方を、少し修正しました。
進研模試では、
全国平均98.0点に対して、
第二高校平均117.0点。
全国平均+19点。
ところが全統模試では、
3教科の全国平均242.1点に対して、
第二高校平均230.2点。
全国平均-11.9点。
進研模試だけを見ていたときは、
「第二高校は、かなり下の順位まで全国的に強い」
と考えていました。
しかし、大学受験を考える生徒が多く受ける全統模試の中では、見え方が違いました。
では、ここでもう一度考えたいと思います。
2026年春。
第二高校から熊本大学への合格者は、
49人。
この49人は、
本当に少ないのでしょうか。
第二高校の熊大合格者は減っている
まず、ここは事実として確認できます。
第二高校の熊本大学合格者数は、
68人。
66人。
69人。
58人。
56人。
そして2026年は、
49人。
直近では、減少しています。
69人だったところから見れば、
20人減ったことになります。
だから、
「第二高校の熊大合格実績が落ちている」
という見方そのものには、
一定の根拠があります。
ただし、
ここで注意しなければならないことがあります。
49人という数字だけを見ても、それが多いのか少ないのかは分からない。
その学年に、
熊大を狙える学力の生徒が、
何人いたのか。
そこを見なければいけません。
以前は「もっと受かってもいい」と考えていた
私が第二高校の49人を見て、
「少ないのではないか」
と考えた理由があります。
現在の高校2年生の進研模試です。
学校平均は、
117.0点。
全国平均は、
98.0点。
そして実際の生徒を見ると、
校内50位で全国偏差値62.4。
108位で58.5。
245位でも51.7。
400人近い学年で、
245位でも全国偏差値50を超えていました。
これを見れば、
当然、一つの疑問が出ます。
これだけ中間層まで全国平均を超えている学校から、なぜ熊大が49人なのか。
もちろん、
現在の高校2年生と、
2026年春に卒業した生徒は別の学年です。
それでも、
第二高校という学校の大学受験力を考える材料にはなります。
そこで私は、
第二高校には、
入学してくる生徒の学力を、
大学合格まで十分に変換できていない部分があるのではないか。
そんな仮説を持っていました。
ところが、全統模試を見ると景色が変わった
今回見ることができた、
第二高校2年生の全統模試。
学校平均は、
英語74.1点。
全国平均79.7点。
数学77.1点。
全国平均82.0点。
国語79.0点。
全国平均79.4点。
3教科では、
第二高校230.2点。
全国平均242.1点。
つまり、
全統模試の受験者の中では、第二高校の学校平均は全国平均前後。
進研模試の、
「全国平均を大きく上回る学校」
という見え方とは違います。
ここは、
熊大49人を考えるうえで、
かなり重要だと思います。
第二高校400人のうち、何人が熊大を狙えるのか
第二高校は、
1学年およそ400人です。
熊大49人なら、
単純計算で、
学年の約12%。
およそ8人に1人です。
この数字だけを見ると、
「400人もいるのに49人しか受からない」
とも言えます。
しかし、
全統模試で学校平均が全国平均前後だとすると、
400人全員が熊大を現実的に狙う学力帯にいるわけではありません。
当然です。
上位には、
熊大より難しい大学を狙う生徒もいる。
九大などを目指す生徒もいる。
一方、
中間層以下には、
熊大までまだ距離のある生徒もいる。
私立大学を第一志望にする生徒もいる。
学部によっても必要な学力は違います。
つまり、
「400人中49人」だけでは評価できない。
本当に見たいのは、
その学年の中に、
熊大合格圏に近い生徒が何人いたのか。
そのうち、
実際に何人が熊大を受け、
何人が合格したのか。
ここです。
「校内250位でも熊大が見える」とは言えなくなった
進研模試だけを見ていたときには、
ここを少し高く見積もっていました。
校内245位で、
全国偏差値51.7。
そうすると、
一見、
「第二高校なら200位台でも熊大が見える」
ように感じます。
しかし、
ここには大きな問題があります。
進研模試の偏差値と、河合塾の大学入試難易度の偏差値を、そのまま横に並べることはできません。
受験者集団が違うからです。
今回の全統模試は、
そこを考え直す材料になりました。
別の生徒ですが、
校内251位で、
全国偏差値47.3。
この数字を見ると、
第二高校の250位前後を、
そのまま「熊大合格圏」と考えるのは無理があります。
では、熊大49人は妥当なのか
ここで、
逆方向にも行き過ぎないようにしたいと思います。
全統模試を見て、
「それなら49人で当然だ」
と結論づけるのも早い。
なぜなら、
今回見ているのは、
現在の高校2年生。
熊大49人という結果を出したのは、
別の学年。
さらに、
高校2年生の全統模試から、
1年半後の大学合格者数を、
そのまま計算することもできません。
高校3年生になって伸びる生徒もいます。
志望校も変わります。
共通テスト型と記述型でも、
強さは変わります。
そして何より、
熊大を受験した人数が分からなければ、
学校の指導によって合格へつなげられた割合も分かりません。
したがって現段階では、
49人が多いとも、少ないとも、まだ断定できません。
ただ、
一つだけ、
以前よりはっきりしたことがあります。
「49人しかいない」という見方は、一度外した方がいい
私はこれまで、
第二高校の入口の高さと、
進研模試の強さを見て、
49人という数字を、
かなり少ない側に見ていました。
しかし、
全統模試を見ると、
その評価は少し変わります。
第二高校の現在の高2は、
進研模試の受験者集団の中では強い。
しかし、
全統模試の受験者集団の中では、
学校平均は全国平均前後です。
この二つは、
矛盾しているわけではありません。
比較している集団が違う。
だから、
第二高校の大学受験力を見るときには、
「進研模試で全国平均+19点」
だけを使ってはいけなかった。
これは、
このシリーズをやっていて、
私自身が修正したところです。
ただし、もう一つ消えていない疑問がある
それでも、
まだ気になる数字があります。
第二高校の熊大合格者は、
69人から、
58人。
56人。
49人。
直近では、
下がっています。
今回の全統模試によって、
「49人は異常に少ない」
とまでは言いにくくなりました。
しかし、
なぜ以前は60人台後半だった学校が、50人を切ったのか。
この疑問は残ります。
入口の学力が、
それほど大きく変わったのか。
学年による差なのか。
熊大志望者そのものが減ったのか。
九大など上位大学へ流れたのか。
私立大学志向が強くなったのか。
学校の進路指導や学習環境に変化があったのか。
今の数字だけでは、
どれとも断定できません。
だから、
「第二高校の指導力が落ちた」
と決めつけることもできません。
そして、第一高校は59人
ここで、
やはり比較したくなる学校があります。
第一高校です。
2026年春、
第一高校の熊大合格者は、
59人。
第二高校は、
49人。
第一高校の方が、
10人多い。
しかも高校入試の難易度では、
現在、
第二高校の方が上に位置します。
だからこそ、
この10人差は気になります。
ただし、
ここでも同じ失敗をしてはいけません。
第二高校について、
進研模試だけを見て判断しかけた。
なら、
第一高校についても、
大学合格者数だけを見て、
「第一の方が伸ばしている」
と結論づけるべきではありません。
必要なのは、
第一高校の在学中の学力分布です。
できれば、
同じ学年。
同じ全統模試。
同じ科目。
そこで学校平均が、
全国のどこにいるのか。
これが分かれば、
第一59人と第二49人の意味が、
かなり変わってきます。
もし第一の全統平均が第二より低かったら
ここからは、
仮説です。
もし第一高校の全統模試の平均が、
第二高校より低かったとします。
それなのに、
卒業時には第一の方が熊大合格者を多く出している。
そうなれば、
もう一度、
高校3年間での伸び方
を考える必要があります。
逆に、
第一高校の全統平均が、
すでに第二高校より高いのであれば、
熊大59人と49人の差は、
在学中の学力差である程度説明できるかもしれません。
どちらなのか。
今は分かりません。
だからこそ、
数字を集めたいと思っています。
高校の実力は「合格者数」だけでは測れない
このシリーズを始めたとき、
私が知りたかったのは、
単純な大学ランキングではありません。
高校入試で、
どのくらいの学力の生徒が入るのか。
高校1年。
高校2年。
高校3年。
そこで、
どのくらいの位置にいるのか。
そして最後に、
どこの大学へ進むのか。
つまり、
入口から出口までをつなげて見たい。
第二高校の熊大49人も、
出口だけを見れば、
「以前より減った」。
これは事実です。
しかし、
その49人を評価するには、
入口と途中経過が必要です。
今回、
全統模試という新しい途中経過が一つ増えました。
その結果、
私自身、
「49人はかなり少ないのではないか」
という最初の見方を、
少し修正しています。
結論は、まだ出さない
今のところ、
第二高校について言えるのは、
ここまでです。
進研模試では、全国平均をかなり上回る。
全統模試では、学校平均は全国平均前後。
熊大合格者は、近年69人から49人まで減っている。
この3つは、
同時に存在する数字です。
どれか一つだけを取り出せば、
まったく違う第二高校像を作ることができます。
だから、
一つだけを使わない。
そして、
新しい数字が出たら、
前の仮説も変える。
今の私の結論は、
「熊大49人は少ない」と断定するには、まだ材料が足りない。
ただし、
「なぜ69人から49人まで減ったのか」
という疑問は残っています。
その答えを考えるためにも、
次に欲しいのは、
第一高校の数字です。
第一高校59人。
第二高校49人。
この10人差は、
どこから生まれたのか。
次は、
そこを追っていきます。

コメント