11月の進研模試が終わりました。
熊本若葉スクールに通う高校生たちも、試験を受け終えています。
今回の結果が返却されれば、第二高校、第一高校、マリスト高校の学力を比較する新しい資料が増えます。
しかし、私は今回、学校の平均点そのものよりも、もう一つ気になっていることがあります。
学校平均が高いことと、その学校で生徒の学力が伸びていることは、同じなのでしょうか。
1. 学校平均が高いのは、なぜなのか
全国模試の学校平均には、さまざまな要因が影響します。
その一つが、高校入学時点の学力です。
入学時に学力の高い生徒が集まる学校では、全国模試の平均点も高くなりやすいでしょう。
反対に、入学時点で学力に課題のある生徒が多ければ、学校平均は低くなりやすいと考えられます。
そのため、ある学校の平均点が高かったとしても、それだけで学校の授業が優れているとは判断できません。
学校の教育力を評価するには、入学時点からどれだけ学力が変化したのかを調べる必要があります。
2. 第二高校とマリスト高校の数字
これまでに確認できた進研模試の結果があります。
| 3教科平均 | 2026年1月 | 2026年7月 |
|---|---|---|
| 第二高校 | 119.4点 | 117.0点 |
| マリスト高校 | 93.7点 | 88.6点 |
| 全国平均 | 99.7点 | 98.0点 |
両校の差は、1月の25.7点から7月には28.4点になりました。
半年間で2.7点広がっています。
ただし、異なる時期の試験では問題の難易度も違います。
この数字だけで、両校の学力差が統計的に広がったと断定することはできません。
それでも、学校ごとの学力の推移を考えるための資料にはなります。
3. 平均点の裏側にいる生徒たち
学校平均には、もう一つ注意すべき点があります。
それは、平均点だけでは生徒一人ひとりの状況が分からないことです。
例えば、学校平均が100点だったとします。
多くの生徒が100点前後に集まっている場合もあれば、高得点の生徒と低得点の生徒に大きく分かれている場合もあります。
平均点は同じでも、学校の学力分布はまったく異なります。
さらに、前回の模試で50点だった生徒が80点になり、150点だった生徒が120点になった場合、学校平均は変わらないこともあります。
しかし、個々の生徒には大きな変化が起きています。
学校平均が変わらないからといって、すべての生徒の学力が変わっていないわけではありません。
4. 学校の実力を知るために必要な資料
では、学校の教育力を考えるには、どのような資料が必要なのでしょうか。
私は、少なくとも三つの視点が必要だと思います。
第一に、全国平均との比較です。
全国の受験者と比べて、どの程度の学力水準にあるのか。
第二に、同じ学年の成績推移です。
高校1年生から高校2年生、そして高校3年生へと進む中で、全国に対する位置がどう変化しているのか。
第三に、個々の生徒の成績の変化です。
学校平均だけでは分からない、生徒ごとの伸びを確認する必要があります。
この三つを合わせることで、単純な平均点の比較よりも、学校の実態に近づけるのではないでしょうか。
5. 今回の11月進研模試をどう使うのか
今回の11月進研模試の結果が出れば、2026年1月、7月、11月の3回を比較できるようになります。
第二高校は、全国平均より高い位置を維持しているのでしょうか。
マリスト高校は、全国平均との差を縮めているのでしょうか。
第一高校は、全国のどの位置にいるのでしょうか。
こうした点を確認したいと考えています。
ただし、学校平均を比較する場合には、受験者数や科目選択の違いにも注意が必要です。
また、模試ごとの得点分布が異なるため、平均点の差だけで学力の伸びを厳密に判断することはできません。
できれば、偏差値などの指標も合わせて確認したいところです。
6. 大学合格実績だけでは見えないもの
高校を比較するとき、大学合格実績がよく取り上げられます。
国公立大学に何人合格したのか。
難関大学に何人進学したのか。
もちろん、これらは重要な情報です。
しかし、大学合格実績には、高校入学時点の学力や、生徒の志望校選択なども影響します。
入学時点で学力の高い生徒が多い学校ほど、難関大学の合格者を出しやすい面があります。
一方、入学時点では学力が高くなかった生徒を大きく伸ばしている学校があったとしても、合格者数だけでは、その成果が十分に見えないことがあります。
だからこそ、大学合格実績と全国模試の推移を、両方確認する必要があると考えています。
7. 今回の結果を待ちながら
今回の進研模試は、まだ結果が返却されていません。
したがって、どの学校の平均点が上がったのか、どの学校が全国平均を上回ったのかは分かりません。
しかし、結果が出る前だからこそ、何を比較するのかを明確にしておくことには意味があります。
単に第二高校とマリスト高校の点数差を確認するだけではありません。
学校平均が高い理由は何なのか。
入学後に生徒の学力は伸びているのか。
そして、大学入試までの残り時間で、どこまで到達できるのか。
そうした問題を考えるために、今回の結果を使いたいと思います。
学校の実力は、入学時にどれだけ学力の高い生徒を集めたかだけでは決まりません。
入学した生徒を、卒業までにどこまで伸ばせるか。
私は、その変化を数字で確かめていきたいと考えています。

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