【教育実験レポート】「空気」は本当に学習習慣を変えるのか【第13週】

2026年10月4日(日)〜10月10日(土)

熊本若葉スクールでは、自習室に「勉強する空気」ができることで、生徒の学習習慣が本当に変わるのかを記録しています。

感覚ではなく、実際の入退室時刻を記録し、1週間ごとの数字で追っています。

今週は第13週です。

なお、ここで記録している時間は「自習室に滞在していた時間」です。

途中の休憩なども含まれているため、そのまま純粋な勉強時間を意味するものではありません。

10月4日(日)

高3 イ 12:05〜16:00 3時間55分

高2 オ 13:00〜16:00 3時間00分

高2 ケ 13:06〜16:00 2時間54分

高1 ク 13:00〜14:58 1時間58分

中2 B 13:00〜14:58 1時間58分

1日合計 13時間45分

10月5日(月)

高2 サ 16:39〜20:00 3時間21分

高2 ケ 17:05〜20:00 2時間55分

中2 C 17:26〜20:00 2時間34分

高3 イ 17:01〜19:23 2時間22分

中2 A 17:15〜19:20 2時間05分

中2 G 17:15〜19:12 1時間57分

高2 オ 18:40〜20:00 1時間20分

1日合計 16時間34分

10月6日(火)

高2 ス 16:19〜18:57 2時間38分

高2 ケ 17:50〜20:00 2時間10分

高1 ク 17:45〜19:39 1時間54分

中2 B 17:45〜19:39 1時間54分

中2 A 17:13〜19:03 1時間50分

1日合計 10時間26分

10月7日(水)

中2 C 17:25〜20:00 2時間35分

中2 A 17:07〜19:05 1時間58分

高2 ス 18:30〜20:00 1時間30分

高1 ク 17:18〜18:30 1時間12分

中2 B 17:18〜18:30 1時間12分

高3 イ 18:50〜20:00 1時間10分

高2 オ 18:55〜20:00 1時間05分

1日合計 10時間42分

10月8日(木)

高2 ス 16:24〜19:05 2時間41分

中2 C 17:37〜20:00 2時間23分

高2 ケ 17:37〜20:00 2時間23分

中2 B 17:43〜20:00 2時間17分

中2 A 17:08〜19:00 1時間52分

高3 イ 18:45〜20:00 1時間15分

高2 オ 18:50〜20:00 1時間10分

1日合計 13時間51分

10月9日(金)

高3 イ 16:06〜20:00 3時間54分

中2 A 17:09〜19:17 2時間08分

高1 ク 17:53〜20:00 2時間07分

中2 B 17:53〜20:00 2時間07分

高2 ケ 18:03〜20:00 1時間57分

中2 G 18:16〜20:00 1時間44分

中2 C 18:29〜20:00 1時間31分

1日合計 15時間28分

10月10日(土)

高2 シ 13:11〜17:00 3時間49分

中2 C 13:00〜16:05 3時間05分

中2 A 13:11〜15:05 1時間54分

1日合計 8時間48分

第13週の合計

10月4日(日) 13時間45分

10月5日(月) 16時間34分

10月6日(火) 10時間26分

10月7日(水) 10時間42分

10月8日(木) 13時間51分

10月9日(金) 15時間28分

10月10日(土) 8時間48分

第12週合計 89時間34分

今週は17時間01分減った

前週、9月27日(日)〜10月3日(土)の合計は106時間35分でした。

今週は89時間34分。

17時間01分の減少です。

割合にすると、約16%減りました。

数字だけを見れば、かなり大きな減少です。

ただし、今週については、この数字だけを見て「生徒が勉強しなくなった」と判断することはできません。

高校生側に、いくつかの事情が重なりました。

定期テスト期間だった学校があります。

文化祭などの学校行事もありました。

さらに、インフルエンザやコロナの影響で、学級閉鎖になったところもありました。

実際、今週は高校生がワカスクにほとんど来ない日もありました。

89時間34分という数字には、そうした外的な要因もかなり影響しています。

それでも、私は「定期テスト期間だから仕方ない」とは思っていない

むしろ逆です。

私は、定期テスト期間中ほどワカスクに来てほしいと思っています。

テスト前になると、やることが一気に増えます。

数学、英語、物理、化学、国語、社会。

学校のワークもある。

プリントもある。

提出物もある。

高校生になれば科目数も増えます。

真面目な生徒ほど、

「あれもやらないといけない」

「これも終わっていない」

となります。

しかし、時間は有限です。

全部を同じように勉強することはできません。

だからこそ、テスト前には「何を勉強するか」を決めること自体が重要になります。

私の仕事は「勉強の仕分け」

私は、塾の仕事は単純に生徒を長時間机に座らせることではないと思っています。

特に定期テスト前は、

何をやるのか。

何を先にやるのか。

何を後回しにするのか。

どこまでやれば十分なのか。

どこに時間を使えば一番点数につながるのか。

これを仕分けすることが、私の仕事です。

すでにできているところに、さらに2時間使う必要はありません。

逆に、まだできていないところでも、30分、1時間と手を入れることで点数に変わるところがあります。

本人の現在の理解度。

テスト範囲。

残された日数。

他教科の状況。

それらを見ながら、優先順位を決めていきます。

限られた時間の中で、できるだけコスパよく点数を取る。

そのための「勉強の仕分け」です。

5時間勉強すればいいわけではない

「昨日、5時間勉強しました」

もちろん、勉強しないよりはいい。

ただ、私が知りたいのは、その5時間で何をやったのかです。

5時間使っても、ほとんど点数につながらない勉強の仕方はあります。

反対に、同じ5時間でも、今まで取れていなかった問題を集中的につぶせば、大きく点数が変わることがあります。

特に定期テストは範囲が決まっています。

だからこそ、優先順位をつけやすい。

「頑張った時間」だけではなく、

「その時間をどこに使ったか」

まで考える必要があります。

そして、それを生徒一人で判断するのは簡単ではありません。

だから、テスト前ほどワカスクに来てほしい。

「テスト前だから塾を休む」のではなく、

「テスト前だからこそ塾を使う」。

この感覚を、これから高校生にももっと定着させたいと思っています。

一方、中学生はかなり安定してきた

高校生の来塾が少なかった一方で、今週目立ったのが中学生です。

特にAの記録を並べてみます。

10月5日 2時間05分

10月6日 1時間50分

10月7日 1時間58分

10月8日 1時間52分

10月9日 2時間08分

10月10日 1時間54分

6日連続です。

しかも、ほぼ毎日2時間前後にそろっています。

一日だけ4時間、5時間勉強したという記録ではありません。

毎日ほぼ同じくらいの時間、塾に来ています。

私は、この数字の方が学習習慣を見るうえでは面白いと思っています。

「今日は2時間も勉強した」

ではなく、

「今日も2時間くらい勉強する」

に変わっている可能性があるからです。

Cも続いている

Cも、

10月5日 2時間34分

10月7日 2時間35分

10月8日 2時間23分

10月9日 1時間31分

10月10日 3時間05分

と、今週5日来ています。

土曜日は13時に来て、16時05分まで。

3時間05分の滞在でした。

長時間勉強する日が一日あることより、

「また次の日も来る」

「数日後にも来る」

という行動が続く方が、習慣を見るうえでは重要だと思っています。

中学生が「いるのが普通」になってきた

今週はAだけではありません。

B、C、Gも複数回来ています。

高校生が少なかった週にもかかわらず、中学生は自習室に来ていました。

これは、この記録を始めた頃と比較すると興味深いところです。

誰かが勉強している。

次の日も誰かがいる。

自分が行けば、知っている生徒が勉強している。

そういう状態が繰り返されると、

「自習室に行く」

という行動そのもののハードルが下がっていく可能性があります。

もちろん、まだ「自習室の空気によって学習習慣が変わった」と断定することはできません。

定期テストの日程も違います。

学校行事もあります。

部活動もあります。

体調不良もあります。

今週のように感染症の影響を受けることもあります。

だから、一週間だけを切り取って結論を出すつもりはありません。

89時間34分だけを見てはいけない

今週の総滞在時間は89時間34分。

前週より17時間01分減りました。

しかし、その中身を見ると、

高校生は定期テスト、文化祭、学級閉鎖などが重なった。

一方、中学生には2時間前後の来塾を何日も繰り返す生徒がいる。

という、二つの動きが同時に起きています。

総時間だけを見ていたら、

「今週は17時間減った」

で終わります。

しかし、一人ひとりの入退室まで記録すると、別のものが見えてきます。

誰が来なくなったのか。

誰が来続けているのか。

一回の滞在時間はどう変わったのか。

週に何回来るようになったのか。

そういう変化まで見なければ、「学習習慣が変わったか」は判断できません。

そして、今週の記録から私自身にも課題が見えました。

高校生に、

「テスト前だから自分で勉強する」

ではなく、

「テスト前だからこそワカスクで、やることを整理してから勉強する」

という使い方をもっと伝えることです。

中学生には、今でき始めている「塾に来るのが普通」という流れを継続させる。

高校生には、限られた時間で点数を最大化するために塾を使ってもらう。

同じ「自習室に来る」でも、学年によって意味は少し違います。

来週も、同じように入室時刻と退出時刻を記録します。

高校生が戻ってくるのか。

中学生の2時間前後の習慣が続くのか。

総滞在時間は再び100時間を超えるのか。

まだ結論は出しません。

印象ではなく、数字で追う。

これが、この教育実験の目的である。

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