今週も、自習室に生徒が「何時に来て、何時に帰ったのか」を記録した。
この記録を始めた目的は、生徒一人ひとりを競わせるためではない。
自習室に勉強する生徒がいる。
その横で、別の生徒も勉強する。
それが毎日繰り返されることで、
「塾に来て勉強する」
という行動そのものが、少しずつ普通になっていくのではないか。
いわゆる「自習室の空気」が、本当に学習習慣を変えるのか。
それを感覚ではなく、数字で追っている。
今週は第13週。
先週は高校生の定期テスト、学校行事、学級閉鎖なども重なり、週間滞在時間は89時間34分まで落ちていた。
では、その翌週はどうなったのか。
結論から書くと、
第13週の総滞在時間は105時間06分。
先週から15時間32分増加した。
10月11日(日)
高2 オ 11:52〜16:00 4時間08分
中2 C 10:02〜13:03 3時間01分
高2 ケ 13:03〜16:00 2時間57分
中2 B 11:57〜14:00 2時間03分
高1 ク 10:35〜12:00 1時間25分
合計 13時間34分
日曜日。
5人で13時間34分だった。
一人あたりの滞在が比較的長い。
特に高校2年生のオは4時間08分。
Cも3時間を超えている。
人数を増やすだけでなく、一度来た生徒がある程度まとまった時間を過ごす。
休日の自習室では、この形が定着してきた。
10月12日(月)
高2 ケ 13:00〜17:00 4時間00分
中2 A 13:06〜17:00 3時間54分
高2 エ 14:15〜17:00 2時間45分
高1 ク 13:04〜14:59 1時間55分
中2 B 13:04〜14:59 1時間55分
合計 14時間29分
この日はAが3時間54分。
普段の平日は2時間前後の滞在が多いAだが、時間が取れる日には4時間近くまで伸びる。
ここで重要なのは、
「毎日4時間勉強しなければならない」
という話ではない。
平日は2時間程度。
時間のある日は、それ以上。
学校生活を続けながら、その日の条件に合わせて勉強時間を確保する。
この方が現実的だと思っている。
10月13日(火)
高1 コ 17:19〜20:00 2時間41分
高2 ケ 17:19〜20:00 2時間41分
高2 カ 17:40〜20:00 2時間20分
高2 ス 17:49〜20:00 2時間11分
高2 エ 18:16〜20:00 1時間44分
中2 A 18:03〜19:35 1時間32分
高3 イ 18:47〜20:00 1時間13分
合計 14時間22分
7人。
平日の自習室としては、かなり自然な形になってきた。
17時台から高校生が入り始め、中学生も加わる。
誰か一人が長時間勉強したから数字が伸びたのではない。
複数の生徒が1時間半から2時間半程度滞在することで、全体として14時間を超えている。
私は、この状態をかなり重要だと考えている。
10月14日(水)
高2 ケ 17:00〜20:00 3時間00分
中2 C 17:33〜20:00 2時間27分
高2 カ 17:58〜20:00 2時間02分
中2 A 17:10〜19:11 2時間01分
中2 G 18:20〜20:00 1時間40分
高1 ク 17:41〜19:11 1時間30分
中2 B 17:41〜19:11 1時間30分
高2 シ 17:00〜18:19 1時間19分
高3 イ 18:20〜19:37 1時間17分
合計 16時間46分
この日は9人。
一人だけが突出して長時間勉強したわけではない。
3時間が1人。
2時間台が3人。
1時間台が5人。
それでも合計すると16時間46分になる。
自習室の「空気」を考える上では、この形が面白い。
特別な生徒が一人で数字を作るのではなく、いろいろな学年の生徒が同じ時間帯に集まり、それぞれが自分の勉強をする。
自習室に入れば、すでに誰かが勉強している。
後から来た生徒も席に座って始める。
そういう状態が日常になりつつある。
10月15日(木)
高2 ス 16:59〜20:00 3時間01分
高2 ケ 17:25〜20:00 2時間35分
高1 コ 17:25〜20:00 2時間35分
中2 C 17:25〜20:00 2時間35分
高1 ク 17:45〜19:44 1時間59分
中2 B 17:45〜19:44 1時間59分
高2 カ 18:28〜20:00 1時間32分
中2 A 18:02〜19:21 1時間19分
高2 オ 18:44〜20:00 1時間16分
高3 ウ 18:56〜20:00 1時間04分
合計 19時間55分
今週最多の10人。
合計も19時間55分まで伸びた。
しかし、この日の数字で私が見ているのは「約20時間」という総量だけではない。
16時59分に最初の生徒が入り、その後17時台、18時台と次々に生徒が入ってくる。
最終的には10人。
これが、私がこの記録を始めたときに見たかった状態の一つである。
「今日は勉強するぞ」と特別に気合を入れて塾へ来るのではない。
学校が終わった。
塾へ行く。
席に座る。
自分がやるべき教材を進める。
終わったら帰る。
勉強を特別なイベントにしない。
日常の行動にしてしまう。
そのためには、周囲が普通に勉強している環境はかなり大きい。
10月16日(金)
高2 ス 16:35〜20:00 3時間25分
高1 コ 16:22〜19:00 2時間38分
中2 C 17:45〜20:00 2時間15分
中2 A 17:10〜19:15 2時間05分
高2 エ 17:55〜20:00 2時間05分
高1 ク 17:45〜19:43 1時間58分
中2 B 17:45〜19:43 1時間58分
合計 16時間24分
7人で16時間24分。
前日の10人から人数は減ったが、一人あたりの滞在は長くなった。
ここでもAは2時間05分。
Cは2時間15分。
Bは1時間58分。
中学2年生たちにとって、平日に「2時間くらい塾にいる」という行動が、かなり普通になってきている。
以前なら、
「2時間も勉強する」
だったものが、
「2時間くらい勉強する」
に変わっていく。
この「も」と「くらい」の違いは大きい。
10月17日(土)
中2 C 11:00〜14:00 3時間00分
高2 エ 14:20〜17:00 2時間40分
中2 A 13:11〜15:10 1時間59分
中2 G 15:03〜17:00 1時間57分
合計 9時間36分
今週最終日。
人数は4人だった。
それでもCは3時間、AとGは約2時間。
土曜日だから全員集合するわけでもない。
来られる生徒が来て、自分の勉強をして帰る。
これでいい。
第13週は105時間06分
今週の数字を並べる。
10月11日(日) 13時間34分
10月12日(月) 14時間29分
10月13日(火) 14時間22分
10月14日(水) 16時間46分
10月15日(木) 19時間55分
10月16日(金) 16時間24分
10月17日(土) 9時間36分
週間合計 105時間06分
先週は89時間34分だった。
今週は105時間06分。
15時間32分増。約17.3%増である。
ただし、ここで「自習室の空気によって15時間32分増えた」と結論づけるつもりはない。
先週は高校生の定期テスト、学校行事、感染症による学級閉鎖など、通常とは違う条件が重なっていた。
今週の増加には、その反動も当然含まれている。
だから、一週間の増減だけを見て因果関係を語ることはできない。
それでも、中学生の動きはかなり変わってきた
週間総時間とは別に、継続して見ているものがある。
中学2年生たちの動きである。
特にAとC。
Aは今週、
12日 3時間54分
13日 1時間32分
14日 2時間01分
15日 1時間19分
16日 2時間05分
17日 1時間59分
6日連続で来た。
長い日もあれば短い日もある。
それでいい。
毎日同じ時間を勉強する必要はない。
重要なのは、
「今日、何時間できるか」より、「今日も来るか」
だと思っている。
Cも、
11日 3時間01分
14日 2時間27分
15日 2時間35分
16日 2時間15分
17日 3時間00分
と、5日来ている。
しかも2時間を大きく下回る日がない。
これはかなり安定している。
「勉強時間を増やせ」とは、ほとんど言わない
私は、生徒に対して単純に
「もっと勉強しろ」
と言うことはほとんどない。
5時間机に座ったから成績が上がるわけではないからだ。
何を勉強するのか。
どこまでやるのか。
今やるべきなのか。
後回しにしていいのか。
どの教材なら、現在の学力で点数につながるのか。
こちらの方が重要である。
私の仕事は、以前の記事でも書いたように、
「勉強の仕分け」
だと思っている。
限られた時間を、できるだけ点数に変える。
そのために、やるものと、やらないものを決める。
そして、生徒は決められたものを自習室で進める。
ただし、仕分けても「実行する時間」がなければ意味がない
どれだけ効率のいい勉強方法を考えても、生徒が実際に手を動かさなければ点数にはならない。
だから、
何をやるかをこちらが整理すること。
そして、
それを実行する場所と時間を作ること。
この二つが必要になる。
自習室の役割は後者である。
しかも、一人で勉強するのではない。
中学生の横で高校生が勉強している。
高校1年生の横で高校2年生が勉強している。
受験生もいる。
誰かが問題を解き、誰かが教科書を読み、誰かが英単語を覚えている。
その環境の中に毎日いる。
これが半年、1年と続いたとき、学習習慣にどんな差が生まれるのか。
私はそこを見ている。
13週間で見えてきたもの
この記録は、まだ13週間である。
短期的な上下はかなりある。
160時間を超えた週もあれば、90時間を切った週もある。
学校行事もある。
定期テストもある。
体調不良もある。
部活動もある。
だから、週間総時間が右肩上がりになることを目標にはしていない。
むしろ注目しているのは、
「来ることが普通になった生徒が増えているか」
である。
特に中学生については、その兆候がかなりはっきりしてきた。
塾へ来る。
2時間くらい勉強する。
帰る。
翌日、また来る。
この繰り返しである。
ものすごく地味だ。
しかし、学習習慣とは本来そういうものだと思う。
滞在時間=勉強時間ではない
最後に、今回もこの点は明記しておく。
ここで記録しているのは、あくまで自習室への滞在時間である。
途中で休憩する。
食事をすることもある。
先生と話すこともある。
したがって、
105時間06分すべてが純粋な学習時間という意味ではない。
この記録で測っているのは、厳密な勉強時間ではなく、
生徒たちが「勉強する場所」にどれだけ滞在するようになったのか
である。
そして、その数字を毎週同じ方法で記録していく。
第12週 89時間34分。
第13週 105時間06分。
数字は再び100時間を超えた。
しかし、本当に重要なのは総時間の増減だけではない。
毎日のように自習室へ来る中学生。
学校帰りに自然に入ってくる高校生。
誰かが勉強していることが当たり前になった自習室。
この状態が今後も続くのか。
そして、それが実際の成績にどう表れてくるのか。
まだ結論は出さない。
これからも同じ方法で記録を続ける。
印象ではなく、数字で追う。これが、この教育実験の目的である。

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