400語で386問正解。それでも、私はまだ信用しない
高校1年生。
英単語を、
やっています。
教材は、
『ターゲット1900』。
9月11日。
1番から200番まで。
口頭テストをしました。
1〜50。
50問中50問。
51〜100。
50問中48問。
101〜150。
50問中50問。
151〜200。
50問中44問。
合計。
200問中192問。
96%。
かなり高い。
そして、
9月13日。
今度は、
201番から400番。
201〜250。
50問中47問。
251〜300。
50問中50問。
301〜350。
50問中48問。
351〜400。
50問中49問。
合計。
200問中194問。
二日分を合わせると、
400問中386問。
96.5%。
数字だけを見ると、
かなり覚えています。
でも、
私は、
まだ信用していません。
■ テストの直前に、覚えている
この口頭テストには、
一つ、
大きな条件があります。
テストをする前に、
本人は、
その範囲を勉強しています。
200語。
見直す。
覚える。
そのあと、
口頭テスト。
つまり、
これは、
かなり直後のテストです。
覚えた直後なら、
答えられる。
それは、
当然と言えば、
当然です。
■ では、一週間後は?
問題は、
こちらです。
今日、
50問中50問。
では、
一週間後。
同じ50語を、
突然聞いたら、
どうなるのか。
一か月後。
400語の中から、
ランダムに聞いたら。
そこで、
同じように答えられるのか。
私は、
こちらを見たい。
■ 「覚えた」と「残った」は違う
英単語だけではありません。
理科。
社会。
英文法。
数学の公式。
直前にやれば、
できます。
でも、
数日後には、
抜ける。
テスト前に、
一気に覚える。
テストが終わる。
忘れる。
これを繰り返すと、
その場では点が取れても、
受験のときには、
また最初からになります。
■ 以前、口頭で聞いたら半分くらいだった
この生徒に、
以前、
単語帳の一ページを、
口頭だけで聞いたことがあります。
文字は見せません。
私が、
英単語を言う。
本人が、
日本語を答える。
すると、
思ったより、
答えられませんでした。
だいたい、
半分くらい。
単語帳を見れば、
分かる。
でも、
音だけになると、
出てこない。
■ 同じ単語でも、測り方で変わる
英単語を、
見せる。
意味を答える。
英単語を、
聞かせる。
意味を答える。
日本語を言う。
英語を答える。
文章の中で、
意味を取る。
全部、
少し違います。
だから、
「この単語を覚えた」
という一言だけでは、
本当は、
かなり曖昧です。
■ 96.5%でも、測定方法が悪ければ意味がない
400問中386問。
この数字だけを、
保護者へ見せれば、
かなり安心すると思います。
「ほとんど覚えています」
そう言えます。
でも、
テストの直前に、
その範囲を覚えた。
その直後に、
同じ範囲を聞いた。
それなら、
96.5%でも、
不思議ではありません。
むしろ、
問題は、
ここからです。
■ 次は、予告しない
今度は、
直前に、
その範囲を勉強させない。
1番から400番。
あるいは、
1番から600番。
その中から、
ランダムに聞く。
ページも、
ばらす。
順番も、
ばらす。
そこで、
何問答えられるのか。
■ 「できない」を見つけるためのテスト
テストというと、
高い点を取るためのものに見えます。
でも、
塾でやる小テストは、
高い点を取ることが目的ではありません。
どこが、
残っていないのか。
どこが、
曖昧なのか。
それを、
見つけるためにやります。
だから、
私は、
50問中50問より、
突然聞いて、
50問中35問だったほうが、
役に立つこともあると思っています。
■ 数字が高いほど、疑う
これは、
少し変かもしれません。
10問中3問。
これは、
分かりやすい。
できていません。
でも、
10問中10問。
50問中50問。
400問中386問。
こういう数字を見ると、
逆に、
私は、
測り方を確認します。
いつ覚えたのか。
何回目なのか。
直前に見ていないか。
順番通りではないか。
本当に、
長期記憶に入っているのか。
■ 生徒ではなく、テストのほうが間違っていることもある
生徒が、
50問中25問しか答えられない。
普通なら、
「覚えていない」
と判断します。
でも、
もし、
テストの方法が、
普段の学習と全く違っていたら。
文字では覚えている。
でも、
突然、
音だけで聞かれた。
その場合、
単純に、
「英単語を半分しか覚えていない」
とは言えません。
測り方が、
違うだけかもしれない。
逆もあります。
直後テストで、
50問中50問。
でも、
一週間後には、
半分。
それなら、
最初の50/50を、
そのまま実力とは呼べません。
■ 測定方法を知らなければ、生徒の96.5%も判断できない
私は、
毎日、
正答数を記録しています。
何問中何問。
何ページ。
何時間。
でも、
数字だけ残しても、
足りないことがあります。
どんな条件で、
その数字が出たのか。
ここまで、
見ないと、
判断を間違えます。
9月11日。
192/200。
9月13日。
194/200。
合計。
386/400。
96.5%。
今のところ、
この数字は、
「直後なら、かなり答えられる」
という記録です。
「400語を完全に覚えた」
という記録ではありません。
次は、
時間を空けます。
範囲を広げます。
ランダムにします。
そこで、
どれだけ残るのか。
400問中386問。
かなりいい数字です。
だからこそ、
もう一度、
疑ってみます。
(『ちりぬるを』第22話 了)

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