中学1年生を教えているとき、毎日何時間勉強してるか聞きました。答えは30分。もう定期テストの1カ月前です。やっている生徒さんは、5時間近く勉強しています。これはいけないと思い、なんのために勉強しているのか聞いてみました。
高校・大学ともにどこに行くのかわからないと。まず、そこが決まらないと勉強をやる気などでません。では、なぜみんな成績の良い大学・高校を目指すのか聞きました。なかなか答えが出ません。絞り出したのが、より多く勉強をするためと。
私は、「お金をより多く稼ぐためだよ。」と言いました。小学生にこのような生々しいことを教えることは、世間一般的には良いことではないかもしれません。しかし、ある意味真実なんですよね。親御さんも、良い大学に行ってほしいのは、生活に困らないだけの収入を得てほしいからではないでしょうか。
確かに、お金だけではないこともあります。例えば、私が東大を目指したのは、「一番になりたいから」という子供じみた単純な理由です。お金のことなど全く考えていませんでした。学校では社会貢献をするためや、自分のやりたいことをやるためなどのきれいごとを言うかもしれません。ただ、お金がなければ社会貢献も自分のやりたいこともできません。それは親御さんがよくわかっているのではないでしょうか。自分の生活がアップアップだと人のことまで気が回りません。お金がなければ自分のやりたいことなどできません。
その生徒さんに何番に入りたいのか聞くと、10番以内と。10番以内の生徒さんは、少なくとも試験前は5時間ほど勉強します。30分の勉強だと4時間半差が出てくるわけです。これが1年間続けば、2年生で挽回しようとすると、2年生の勉強時間5時間と1年生の4時間半の計9時間半勉強しなければ追いつきません。
生徒さんには、4時間勉強するように言いました。とにかく、1週間続けてみること。さて、実行に移しているでしょうか。楽しみです。