高校生での「つまずきの始まり」は、入学直後から始まっています。簡単に言えば、意識の違いです。志望校に合格された生徒さんの意識は、2つに分かれると思います。
一つは、「志望校に合格してホッとした。さて、1年間は高校生活を楽しもう!!」と考えている生徒さん。もう一つは、「志望校に合格できた。さて、いよいよ志望大学への第一歩だ!!」と考えている生徒さんです。
前者のように考えている生徒さんは、つまずきが始まっていると考えて下さい。 前者のように考える生徒さんは、ギリギリで合格している方が多いと思います。合格を勝ち取った安堵感で、少しはゆっくりしたいと考えることは分かります。しかし、半分以下で合格している段階で、勉強の上でも入学から「つまずき」が始まっています。上位で合格された生徒さんは、高校は大学入試への通過点としか考えていないので、なかなか崩れることはありません。それに食い込んでいこうと思うのであれば、高校1年の間に、その生徒さん達の2、5倍は勉強しなければなりません。2年生から挽回しようとするのは、ほぼ不可能です。 高校1年を必死に頑張れば、上位に食い込んでいくことも可能です。なぜならば、1年生の間は、理系・文系に分かれず、社会・理科等は自分の志望大学とは関係のない科目も勉強しなければなりません。そう考えると、国語・数学・英語だけに力を入れて勉強できるからです。1年もあれば、上位の生徒さんに追いつくことはできます。ただ、定期テストが悪いとやる気も失せてしまうので、他の科目も定期テストの直前はきっちりと勉強して下さい。 また、惜しくも志望校に落ち、私立高校へ入学された生徒さんは、もう高校入試のことは忘れて下さい。「ここは俺のいるべき高校ではない。」と考えている段階で、「つまずき」が始まっています。私は、本人のやる気があれば問題ないので、高校なんかどこでもいいと思っています。逆に「志望校に合格した生徒さんには絶対に負けない」と強い気持ちを持って、今いる環境で頑張って下さい。私は、長い人生の中では大学なんかどこ行っても同じと思っていますが、高校生にとっては、当面の勝負は大学入試です。ここで、高校入試での悔しさを晴らしましょう。とりあえず、目標としては、定期テストで上位10%に入っておくことです。どこの高校でも、このぐらいの番数に入っておけば、熊本大学を受験できるレベルにはいくと思います。
以上のように書いてきたものの、学校生活は適度に楽しんで下さい。なにも勉強が全てではありません。勉強で人生を狂わされる人、極端な話、命を断つ人まで出てきます。どこの大学に行こうが、どれだけいい会社に入ろうが、社会にでると辛いことばかりです。そんな中で、少しの幸せを幸せと感じ、何があろうとも生きぬく力が、今の世の中では必要です。生きてさえいれば、きっと何かいいことがあります。くれぐれも、勉強ごときで、自分を判定しないでください。 私も勉強で人生を若干狂わせられたので、上のことは自分にも毎日言い聞かせていることですがね・・・・