中学生の二学期中間テストの答案が返ってきております。まだ、結果が出たわけではありませんが、プチ奇跡が起きました。一学期期末テストでは合計39点だった生徒さんが、今回92点取られました。目標は110点としていたので、「奇跡」ではなく「プチ奇跡」です。
この生徒さんは、2年生まで大体各科目一桁の30点台でした。春期講習会から入塾されましたが、「これはどうしたものか」と実際思いました。とりあえず、数学の先取りから始めて、徐々に勉強の習慣を付けることにしました。しかし、なかなか勉強に集中できないでいました。
変わり始めたのは、部活が終わり夏期講習会が始まった頃です。高校からスポーツ推薦の話しがあり、そのためには成績を上げておかなければならないということでした。夏期講習会は毎日5時間来ていただき、共通テストは無視して、二学期中間テストの勉強を数学・社会・理科に絞って始めました。自分で教科書を読んで、学校のワークを解いていくという方法です。実際、教科書を読むことは、かなりきつかったと思います。ワークも10回以上はやっていました。そして今回、数学が14点から20点に、社会が5点から31点に、理科が4点から26点に上がりました。今まで勉強を本気でしたことがない生徒さんが、ここまで点数を伸ばすのはかなり難しいです。よく頑張ったと思います。
ここから少し話が変わりますが、この生徒さんは、試験前に学校の先生から、「とにかく授業に集中しなさい。飲食が自由で、スマホで音楽を聴きながら勉強させるような塾はだめでしょう。」と言われたようです。その生徒さんには気にしないように言っていましたが、正直私ははらわたが煮えくり返っていました。
確かに当塾は、塾中に飲み食い自由、音楽を聴くことも自由な変わった塾ですよ。また、小学3年生と高校2年生が並んで勉強しているような塾ですよ。言ってみれば、フリースクールのような塾です。しかし考えてみて下さい。5時間ずっと集中して先生方は勉強できますか?先生方も教職員試験を何時間も勉強しているとき、飲み食いはしてませんでしたか?それと同じですよ。当塾は自学自習をして頂いているので、休み時間なんかありません。自由に休憩してもらっています。少しは遊びがないと生徒は持ちませんよ。そのような環境でも過去二年間で、7名中3名が熊本大学・宮崎大学・熊本県立大学に合格しています。熊本県の高校の国公立大学合格率と比べても、全く引けは取っていないと自負しています。
学校の先生方は、実際にこの生徒さんに何をしてあげてますか?本当にためになるような授業をしているんですか?人は、薄っぺらい言葉では動きはしませんよ。他の例を挙げれば、ある3年生の生徒さんは、先生から「英語を勉強しろ」と言われたようです。その生徒さんは、定期テストでも英語で10点前後しか取れない生徒さんですよ。先生方は公立高校入試の問題をちゃんと見ているんでしょうか。熊本県の英語は、めちゃくちゃ難しいです。その生徒さんが、今からどんなに英語を勉強しても、10点前後ですよ。その生徒さんの志望校から考えると、理科・社会を30点まで上げれば合格します。それすらも先生方は分からないのでしょうか。実際、昨年度の熊本工業高校に合格された生徒さん4名には、私は全く英語の勉強をさせていません。志望校に応じた対応ができない先生方は、余計な口を挟まないで欲しいですね。
他にもいろいろと学校に対する不満はあります。その生徒のレベル等関係なく、課題も出さずに「自学ノート」を2ページやってこいなどは、先生方の怠慢の最たるものです。ただ、「自分は宿題を出している」という責任逃れにしか感じられません。子供はただ何かを写して出していることを、先生方もバカではないのでお分かりでしょう。また、定期テストの国語の間違った問題を、問題文も書いて再提出させるなど何の意味があるのでしょうか。これで当塾の生徒さんは、貴重な勉強時間の2時間を無駄にしてますよ。
このようなことは、高校にも言えます。朝課外・夕課外など何の意味があるのでしょうか。ただでさえ忙しい高校生には、もっと睡眠時間を与えてください。課外をやっているのは、九州だけですよ。実際、実質参加強制型の課外は、文科省も問題視しています。特に弊害が顕著になるのは、3年生になってからです。夕課外では、自分の受験校と関係のない科目まで受講することを強要されたりしています。昨年熊本大学に合格された生徒さんも、熊本第二高校に通っていました。1年生から週末課題が多すぎて、徹夜で勉強することもあったようです。その生徒さんは、「あの高校はお勧めしません。」とはっきり言っていました。夏まで通われていた熊本第二高校の生徒さんも、学校の課外と塾で板挟みになっていました。辞められたのは、私が「学校の課外に行っていては、志望校合格は難しい」と言ったことも一因としてあると思います。
先生方にもう一度考えて欲しいです。本当に生徒のことを考えて、先生という職業をやっているんですか。私は小学生から37歳まで、塾へも通わず、どうやったら合格できるのか常に考えて勉強してきました。東京大学文科1類、司法試験と第一志望には合格できませんでしたが、31年間常に勉強を死ぬ気でしてきました。そういう意味では、「受験勉強のプロ」ですね。とんちんかんなことをいう先生方は、死ぬ気で勉強したことがあるのでしょうか。もし経験があるのであれば、自分のやっていることや、学校側の方針がおかしいと感じるはずです。それとも、過去のことだから、自分の受験勉強のことすらも、もう忘れてしまったのでしょうか。なんにしても、自分がやらされて辛いと思うことを生徒にやらせることだけは止めて欲しいですね。
長々と書いてしまいました。本当に生徒のことを考えて頑張っていらっしゃる先生には失礼しました。ただ、生徒の勉強の邪魔になることだけは、先生方には控えて欲しいと思っています。