「悩めるはは」さんより、ご質問がありましたので、私なりの考えを書きます。「いつから成績が伸びるのか」は、2つに分けて考える必要があります。一つは、毎日勉強をしていて、それが結果として現れるのはいつか。もう一つは、成績を伸ばせる時期はいつか。この2点から書いていきます。
「悩めるはは」さんのお子さんが、どのような状況なのか分かりませんので、一般的な中学生を例にあげます。部活に入っていて、毎日勉強を1時間半ぐらいしている中学3年生としましょう。
毎日1時間半勉強されていれば、部活に入っていることを考えると、勉強時間としては平均的と言えるでしょう。それにもかかわらず、成績が伸びない、つまり結果が出ないといことです。原因として、2つ考えられます。一つは、1時間半の勉強を、目的を持って行っているか?もう一つは、定期試験前に、叩き込むような勉強をしているか?です。
一時間半の勉強が、学校・塾の出している宿題を終わらせることが目的ならば、あまり結果は出ないと思っていいです。学校・塾が出している宿題の中には、「自主学習」と称して何をするのかわからないもの、多量の漢字・単語を書かせるもの等、試験で点数を取るための勉強とは言えないものがあります。これらの宿題に時間をかけているのであれば、成績は伸びないです。
また、定期テスト前に、いつも通り1時間半の勉強しかしていないならば、テストで点数が取れるわけはありません。定期テストでいい点数を取るためには、最低でも3週間の準備が必要です。この期間は、毎日3時間ほど、教科書・学校配布の問題集を、少なくとも3回は回す必要があります。とにかく、叩き込むように、3週間は勉強して下さい。
ただ、それでも結果が伴わない場合もあります。ここが一番重要ですが、勉強が本当の実力として現れるのには、3カ月ほどかかります。勉強の伸びは、日々伸びていくものではありません。グラフで考えると、右肩上がりで伸びていくのではなく、ずーと現状維持が続いて、あるときポンっと実力が上がります。つまり、階段状に上がっていくわけです。ここで上がらないからと言って投げ出してしまうと、せっかくポンっと上がる手前だったのに、また一からとなってしまいます。ここで我慢をすれば、大体3ヶ月後には、いきなり分かりだすようになります。
では、もう一つの成績を伸ばす時期です。中学3年生であれば、4月から夏休み前までの時期が、一番重要です。この時期は、クラス編成・学校行事等で、あまり授業が進みません。ここの4カ月で、1・2年生の復習がゆっくりとできます。夏休みに入ってからが重要と考えられる方が多いですが、夏休みの後半は共通テストの対策で問題を解かなければなりません。殆ど、1・2年生の復習はできないです。
昨年度の3年生は、全員7月以降に入塾されました。理科・社会の復習をするので一杯で、殆ど英語・数学の復習はできませんでした。今年度は、4月に4名入塾されたので、勉強が進んで無い生徒さんも、2週間で2年生までの数学の計算を終え、今は3年生の計算の半分まで進んでいます。計算ができるようになったので、今は中学1年生の教科書とワークを使って、英語を一からやり直しております。部活をやっている生徒さんは、なかなか勉強時間が取れないと思いますが、この4カ月は最大限勉強をして下さい。中学1・2年生の生徒さんにも、当てはまると思います。
あとは、夏休み・冬休み・高校入試直前が、一番成績が上がる時期ですね。高校入試直前は、生徒さんは一気に階段を2段上がるような伸びをみせます。ただ、その前までの準備があってこそですけど。
「悩めるはは」さん、少しでも参考にして頂ければ幸いです。
コメント
3か月で成績が上がるとありますが、それは、その子本来がもつ能力にもよるのではないでしょうか?どんなに勉強しても成績が上がらない子どももいると思いますが?
悩めるははさん
確かに、能力の差はあります。実力テストで成績をあげるには、半年程かかる場合もあります。しかし、定期テストは別です。正しい方法で勉強をやれば必ず成績があがります。
もし、2時間ほど勉強をされて成績が上がらないのであれば、お子さんが「やらされる勉強」をしている可能性があります。「やらされる勉強」では、どんなに勉強しても頭から抜けていってしまいます。
一度、お子さんと進学について、どこの高校・大学にいくのか話し合ってみたらどうでしょうか。それによって、目標ができると学習意欲がでるのではないでしょうか。また、成績が上がらない間に、お子様の実力を把握できる方がいると、お子さんも安心して勉強できると思います。