「やる気」を出すには

ちょっと一息

7月の初めから来て頂いている中学2年生の生徒さんが、先日某塾の模試の数学で50点満点を取ったとの嬉しい報告がありました。その生徒さんは、九州では有名な中高一貫教育の進学校に通っておられます。学校の事情等で週に1回しか来れないので、「月4コース」に入っておられます(現在は夏休みなので、週2回来て頂いてます)。

数学が苦手だという理由で、当塾に来て頂きました。さすが、九州の有名進学校だけあり、中学2年生で3年生の1学期の範囲まで進んでました。その生徒さんは学校のスピードについて行けずに、数学が苦手になったと思われます。来て頂いた時は、中学1年生の数学もあまり解けない状態でした。

そこで、普通中学校で使っている教科書の「章末問題」を、完璧に解けることから始めました。7月中7回ほどで、中学3年生の計算までできるようになりました。その結果が、今回の50点満点となって現れました。私は勉強のきっかけを作っただけで、その生徒さんが私の出した課題をきちんとやってきてくれたことが今回の成績に繋がった(つながった)と思っています。今後、この生徒さんは、数学に自信を持ち、確実に成績が上がっていくと思います。

さて、長々と書いてきましたが、この生徒さんの例が、今回のテーマ「やる気」の最も分かり易い例です。私は行政書士の仕事もしているので、小中学生の子供さんを持たれているお客様に会うことが多いです。その時によく聞かれるのが、「子供が勉強のやる気がないんです。」や「やる気を出させるには、どうすればよいですか?」です。このような場合、私の答えは一つです。「とりあえず、勉強を1カ月だけ、我慢してすることです。」と答えます。

「やる気」というものは、出そうと思って出るものではありません。「何番以内に入ったら、ゲームを買ってやる。」と言っても、大抵(殆どということ)は途中で投げ出してしまいます。「やる気」を出すには、一科目でも成績が上位4分の1以上に入ることです。それが無理ならば、例えば数学の計算だけは全て解けるようになることです。それができれば、生徒さんは自信が付き、絶対にそれ以下の番数にならないように勉強するようになります。そして、次に番数が上がれば、さらに「やる気」が出るという良い流れが生まれてきます。

上位4分の1と書いたのは、生徒さんが自信を付けるにはこれぐらいの番数でないと、「自分はできる」という実感がでないからです。上位半分以上というと、200人の100番です。これでは、自分ができるという意識にはなりません。4分の1以上の50番内に入ると、自分は上位だと思うはずです。そのためには、1カ月は我慢して、徹底的に一つの科目をやることです。その1カ月すら我慢できないというのであれば、打つ手はありません。お手上げです。「やる気」を出すための「やる気」を作るのは、ほぼ不可能ですね。

とにかく、社会でも理科でも何でもいいです。騙されたと思って、9月の試験に向けて毎日2時間でもいいので、我慢して勉強してみませんか。一ヶ月あれば、上位4分の1に入れると思います。そうすれば、自分では出せなかった「やる気」が、自然と出てくると思います。

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