夏休みが終わった。
ここから、この実験は一つの重要な局面に入る。
夏休み中は、時間がある。
午前中から自習室に来て、5時間、6時間と滞在することもできる。
しかし、学校が始まればそうはいかない。
平日は学校があり、自習室に来られるのは夕方からになる。
では、夏休みにできあがりつつあった「自習室に来て勉強する」という習慣は、学校が始まっても残るのだろうか。
今週は、その最初の検証となった。
今週の仮説
今週の仮説は、
「夏休みに形成された学習習慣は、学校再開後も一定程度維持されるのではないか」
である。
前週、8月23日から29日までの自習室の延べ滞在時間は、
160時間32分
だった。
夏休み中とはいえ、かなり大きな数字である。
今週は学校が再開する。
当然、平日の滞在時間は短くなる。
重要なのは、前週を超えることではない。
学校が始まったあと、生徒たちが自習室に来なくなるのか。
それとも、
学校が終われば、そのまま自習室に来る生活へ移行するのか。
ここを見ることにした。
8月30日(日)
高3 イ 9:24〜16:00 6時間36分
高2 サ 10:00〜14:26 4時間26分
高1 コ 10:00〜13:07 3時間07分
高2 オ 11:16〜16:00 4時間44分
高1 ク 13:00〜15:00 2時間00分
中2 B 13:00〜15:00 2時間00分
中2 C 13:00〜16:00 3時間00分
高2 ケ 13:22〜16:00 2時間38分
この日の延べ滞在時間 28時間31分
日曜日は、まだ夏休み型の動きが見られた。
高3のイは6時間36分。
高2のオも4時間44分、サも4時間26分滞在している。
そして中2のCは、この日も3時間。
前週、Cは7日間すべて自習室を利用し、1日平均約3時間という非常に安定した動きをしていた。
新しい週の日曜日も、同じ3時間から始まった。
8月31日(月)
中2 C 16:59〜20:00 3時間01分
中2 A 17:13〜19:06 1時間53分
高2 オ 17:38〜20:00 2時間22分
高3 イ 17:38〜20:00 2時間22分
高2 サ 19:23〜20:00 37分
この日の延べ滞在時間 10時間15分
ここから学校再開後の時間帯へ変わる。
日曜日とは違い、最初の入室は16時59分。
当然、総滞在時間も大きく減った。
しかし、中2のCは16時59分に来て20時まで滞在。
3時間01分。
学校が始まっても、ほぼ同じ3時間を確保している。
9月1日(火)
高3 ウ 16:40〜20:00 3時間20分
高3 イ 16:56〜20:00 3時間04分
中2 C 17:00〜20:00 3時間00分
中2 A 17:07〜19:20 2時間13分
高2 ケ 17:45〜20:00 2時間15分
高2 エ 17:45〜20:00 2時間15分
高2 オ 18:00〜20:00 2時間00分
中2 G 18:00〜20:00 2時間00分
高2 サ 19:35〜20:00 25分
この日の延べ滞在時間 20時間32分
この日は9名。
学校が終わった16時台から20時まで、次々と生徒が入ってきた。
高3のウが3時間20分。
イが3時間04分。
そしてCは、
17:00〜20:00、ちょうど3時間。
学校再開後でも、3時間というリズムが崩れていない。
9月2日(水)
中2 C 16:55〜20:00 3時間05分
高3 イ 16:55〜19:20 2時間25分
中2 A 17:00〜19:20 2時間20分
高3 ウ 17:00〜20:00 3時間00分
中2 B 17:41〜19:35 1時間54分
高1 ク 17:41〜19:35 1時間54分
高2 エ 18:17〜20:00 1時間43分
高2 サ 19:05〜20:00 55分
この日の延べ滞在時間 17時間16分
この日も8名が利用。
Cは3時間05分、ウは3時間。
学校がある平日なので、夏休みのような6時間滞在はできない。
その代わり、
「学校が終わったら来て、閉室までいる」
という新しい形が見え始めている。
9月3日(木)
高3 ウ 16:45〜18:59 2時間14分
高2 エ 17:00〜20:00 3時間00分
中2 C 17:00〜20:00 3時間00分
中2 A 17:09〜19:10 2時間01分
中2 G 17:25〜18:54 1時間29分
高1 コ 17:25〜20:00 2時間35分
高1 ク 17:43〜19:25 1時間42分
中2 B 17:43〜19:25 1時間42分
高2 ケ 17:51〜20:00 2時間09分
高3 イ 18:45〜20:00 1時間15分
高2 サ 19:45〜20:00 15分
この日の延べ滞在時間 21時間22分
今週最多となる11名が利用した。
特定の2、3人だけが長時間利用して数字を作っているわけではない。
中学生、高1、高2、高3が混ざりながら、自習室を利用している。
Cはこの日も3時間。
エも17時から20時まで3時間滞在した。
9月4日(金)
高3 ウ 16:00〜20:00 4時間00分
中2 A 17:15〜19:11 1時間56分
中2 C 17:40〜20:00 2時間20分
高2 ケ 18:21〜20:00 1時間39分
高2 オ 18:31〜20:00 1時間29分
高2 サ 18:44〜20:00 1時間16分
高2 エ 18:57〜20:00 1時間03分
この日の延べ滞在時間 13時間43分
高3のウは16時に入り、20時まで4時間。
Cはこの日は2時間20分だった。
毎日必ず3時間ではない。
学校生活が始まれば、予定によって来られる時間も変わる。
それでも、短くなったから来ないのではなく、
「来られる時間から来る」
という利用が続いている。
9月5日(土)
高1 コ 10:17〜16:00 5時間43分
高3 イ 10:17〜17:00 6時間43分
高2 オ 10:40〜13:25 2時間45分
中2 C 12:00〜15:00 3時間00分
中2 A 13:00〜15:08 2時間08分
高2 ケ 13:00〜17:00 4時間00分
高1 ク 13:58〜16:00 2時間02分
中2 B 13:58〜16:00 2時間02分
高2 カ 14:15〜17:00 2時間45分
中2 G 15:08〜17:00 1時間52分
この日の延べ滞在時間 33時間00分
土曜日になると、再び長時間型に戻った。
高3のイは6時間43分。
高1のコは5時間43分。
高2のケは4時間。
平日は学校があるため2〜3時間。
時間が取れる土曜日になると5時間、6時間へ伸びる。
これは単純に「勉強時間が減った」と見るより、
曜日によって使える時間に合わせて、自習室の利用時間を変えている
と考えたほうがよさそうだ。
1週間の記録
8月30日(日) 28時間31分
8月31日(月) 10時間15分
9月1日(火) 20時間32分
9月2日(水) 17時間16分
9月3日(木) 21時間22分
9月4日(金) 13時間43分
9月5日(土) 33時間00分
週間延べ滞在時間 144時間39分
前週との比較
前週(8月23日〜29日)
160時間32分
今週(8月30日〜9月5日)
144時間39分
差は、
マイナス15時間53分。
率にすると、およそ9.9%減である。
数字だけを見れば減少した。
しかし、今週は学校が再開している。
夏休み中の160時間32分と、学校生活が戻った週の144時間39分。
条件がかなり違うにもかかわらず、
前週の約90%を維持した。
ここは重要だと思う。
夏休みが終われば、習慣も終わるのか
今回、一番見たかったのはここだった。
夏休みに自習室へ来ていたのは、
「暇だから来ていただけ」
なのか。
それとも、
「自習室へ行って勉強すること自体が生活の一部になり始めている」
のか。
今週だけで結論は出せない。
しかし、少なくとも学校が始まった途端に利用が消えることはなかった。
月曜日は5名。
火曜日は9名。
水曜日は8名。
木曜日は11名。
金曜日は7名。
そして土曜日は10名。
学校のある平日でも、生徒たちは夕方から自習室へ来ている。
「3時間」が普通になりつつある中学生
特に追いかけているのが、中2のCである。
今週のCの記録を並べる。
日曜日 3時間00分
月曜日 3時間01分
火曜日 3時間00分
水曜日 3時間05分
木曜日 3時間00分
金曜日 2時間20分
土曜日 3時間00分
7日間すべて利用。
週間合計は、
20時間26分。
前週もCは7日間すべて利用していた。
つまり、
2週間連続で毎日自習室に来ている。
しかも、その大半が約3時間である。
「今日は頑張って3時間勉強した」
という状態ではなく、
自習室に来れば3時間程度いることが普通になりつつある。
この違いは大きい。
平日の「2〜3時間」と休日の「5〜6時間」
今週の記録を見ると、夏休みとは違うパターンも見えてきた。
学校のある日は、
16時台、17時台に入室。
そこから20時まで2〜3時間程度。
一方、土曜日になると、
イ 6時間43分
コ 5時間43分
ケ 4時間00分
と長時間化する。
これは、学校再開によって学習習慣が消えたのではなく、
生活時間に合わせて形を変えた
可能性がある。
夏休み型の、
「昼間から5〜6時間」
から、
平日は、
「学校終了後に2〜3時間」
休日は、
「まとまった5〜6時間」
へ。
もしこの形が今後も続くなら、夏休みの一時的な行動ではなく、年間を通した学習習慣へ移行していることになる。
「空気」は本当に学習習慣を変えるのか
この実験で見たいのは、一人の生徒が何時間勉強したかだけではない。
誰かが来ている。
隣でも勉強している。
学校が終われば、また誰かが入ってくる。
そうした状態が毎日続くことで、
「自習室に行くこと」が特別な行動ではなくなるのではないか。
今週は、学校再開という最初の壁だった。
結果は、
前週 160時間32分
今週 144時間39分
約9.9%の減少。
それでも、週間で144時間を超える滞在が残った。
これは今後を考えるうえで興味深い数字である。
次週の課題
ここからが本当の検証になる。
学校が始まった直後だけ来るのでは意味がない。
1週間後。
2週間後。
1か月後。
それでも同じ生徒たちが自習室へ来るのか。
特に注目したいのは、
平日の入室時刻と滞在時間が固定されていくかどうか。
「学校が終わる」
↓
「自習室へ行く」
↓
「2〜3時間勉強する」
↓
「帰宅する」
この流れが生活の中に組み込まれれば、夏休みとは違う意味を持つ。
そしてもう一つ。
自習室に長く滞在したからといって、そのすべてが勉強時間というわけではない。
休憩も含まれている。
したがって、この記録だけで学力向上との因果関係を断定することはできない。
それでも、
「勉強する場所へ足を運び、そこに一定時間いる」
という行動がどれだけ継続するのかは、数字で追うことができる。
夏休みが終わった。
それでも、自習室には生徒が来た。
この状態が一時的なものなのか。
それとも、本当に習慣になったのか。
来週も記録を続ける。
印象ではなく、数字で追う。
これが、この教育実験の目的である。

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