【暗澹たる結果!!】2025 熊本高校 大学別合格者数【全国から置いて行かれる!!】

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東京大学の就職先を見れば、2年後に「来る」職種がわかるように、熊本のトップである熊本高校の大学合格者数を見れば、今後どの大学が「来る」のか、はたまた「来ない」のかが分かります。

このような視点で、下記の表を見ながら、皆さんと今後の進路を探っていければよいと思って、独断と偏見で書いていきます

まずは、国立大学の合格者数から見てみましょう!!

旧帝大・一橋大・東京科学大をみると、令和5年の138人をピークに、20名程度減少しています。

合格者数が133名・138名の令和3年・令和5年を見ると、九州大学の合格者が65名・69名人となっています。

一方、合格者数が104名・113名の令和6年・令和7年の九州大学の合格者数は、54名・57名となっています。

つまり、上位大学の合格者数の変動は、九州大学の合格者数にかなり影響されています

なぜ、令和5年に比べて、令和6年・令和7年は合格者が10名以上減っているのでしょうか?

家計上、お金のかからない地元志向が高まって、熊本大学を受験していることが考えられます。

ただ、今年は熊本大学の合格者数は67名となっており、ここ6年間で初めて85名を切りました。

ちなみに、済々黌高校は、113名の合格者を出しているので、今年の熊本大学が特段難しかったとは考えられません。

また、九州大学が難しくなっているのかに関しては、昨年は済々黌高校も合格者50名(今年は31名)を出しております。

この点から考えても、九州大学が難化しているとは言えないでしょう。

では、筑波・お茶の水・横浜国大・神戸に移ります。

ここは、神戸大学に安定して合格者を出しています。

やはり、関東の大学は合格者が少ないです。

ただ、横浜国立大学がここまで人気がなくなったことに驚きました。

私が受験をしていたころは、知っているだけでも横国大に行った同級生は5名以上はいました。

なかには、前期で東大に落ちて、後期で横国大に行った友人もいます。

なぜ、横国大の魅力が、この肥後の国では減退していっているのでしょうか。

建築・データサイエンスをやりたいのであれば、横国大がかなり良いのですが。

「電農名繊」(電通・東京農工・名古屋工業・京都工芸繊維)の合格者が微々たるものであることも懸念材料です

これらの大学は、かなり有名企業への就職に強く、私立大学でいうと、MARCH・関関同立ぐらいコスパがよいです。

ここで「コスパがよい」とは、そこまで試験は難しくはないが、上位大学と同等の企業へ入社できる可能性がある、つまり「収入」が高いということです。

極端な話、九州大学へ行くよりは・・・・ということもありえます。

ここまでで今年の分析は終わりです。

ここからは、なぜ上位大学、つまりは九州大学の合格者数が減少しているのか検証します。

私の考えは、単に熊本高校のレベルが下がっているのだと思います。

熊本高校は、令和に入ってから、急激に数学の学習スピードが上がっています。

令和3年に通われていた生徒さんの時は、1年生で数学ⅠA・Ⅱまで終わっていましたが、最近ではその先の数学B・Cまで入ることもあるようです。

しかも、文系・理系の選択が、2年生の後半にあるため、なんと文系では使わない数学Ⅲの「極限」という難しい範囲まで教えています。

これは、開成高校・灘高校などのスピードに匹敵します。

ここまでやって九州大学の合格者数が減っていることは、ここ6年間の熊本高校の学習スケジュールが間違っていたといえます。

熊本高校の生徒さんは、ワカスクにもここ4年間で4名来ましたが、いづれの生徒さんも、「数学が分かりません。とくに二次関数が・・・」と言っていました。

「二次関数がなぜわからないの?教科書を読んで、グラフをかけるようになれば簡単にわかるのに!!」というと、帰ってくる答えは「中学の塾で、グラフを書くことがなかったから・・・・」と。

「あの大手塾やこの大手塾が、そんな教え方をしているのか!!」と思うと同時に、「そのような勉強で熊本高校に合格しても地獄が待っているだけなのに・・・」とかわいそうに思えました。

また、大学入学共通テストの対策が、極めて遅いことも挙げられます。

昨今の共通テストの難しさは、みなさんご存じでしょうが、実際には1年以上対策をしていなければ、上位国立大学など夢のまた夢です。

これに関しても、ほとんどの高校の先生は、「社会は10月から始めれば間に合う!!」などと、のたまわっております。

全く現場を知らない先生だらけです。

それを信じた生徒さんは、本当に不運というしかありません。

逆に、「四高」の生徒さんにも問題があります。

「自分は頭がいい」と思っている生徒さんが多いこと。

絶対に今から合格は無理だと言っても、「いや、間に合いますから」と。

熊本県の高校至上主義が、生徒さんに勘違いをさせてしまうのです。

次に私立大学の合格者数です

上位国立大学の合格者数が減ったのは、共通テストを回避して、私立大学を第一志望とする生徒が増えたのかなとも思いました。

しかし、上記の表からはそうでもなさそうです。

早稲田・慶応・上智・東京理科・国際基督教の合格者数は、令和5年の73名から、令和6年59名、令和7年49名と減少しています。

令和6年が減少したのは、翌年度の新課程での大学入試を受けたくないので、全国的に私立大学が激戦になったと思われます。

では、令和7年の今年、昨年よりもさらに10名も減っているのはなぜでしょうか?

近年私立大学の問題が難しくなり、さらに受験形式も多様化しています。

とくに、早稲田大学は、共通テスト利用の学科が増えており、純粋に私立大学専願で受験できなくなっています。

また、上智大学は、英語は独自試験を行わず、4技能外部試験が点数となります。

つまり、国立大学のすべり止めではなく、私立大学だけの勉強をしなくては確実に合格することは不可能です。

少なくとも、2年生になった時には、国立大学で行くのか、私立大学で行くのかを選択しなければ間に合わない時代に突入しているのです。

では、MARCH・関関同立はどうでしょうか?

明治大学の合格者数が37名と、過去6年間で最多人数となっています。

また、中央大学が20名以上をキープしており、私の時代(34年前)からの人気は健在です。

この2大学は、独自試験をとっておらず、従来の私立3科目型入試で受けられます。

とくに、熊本ではあまり人気がない明治大学のコスパの良さが、浸透してきているのではないかと思います。

また、立教大学の躍進が目につきます。

令和5年に、現役合格者が1名おります。

それまでの3年間は、現役合格者数は0名でした。

昨年・今年と現役合格者数は、5名・9名と一気に人気が出てきました。

立教大学は、上智大学と同じように4技能の検定試験が必須なので、英検などで準一級以上であれば、あとは国語と社会に集中できるという手軽さがあるでしょう。

また、同大学は同じ学部を何度も受けれるため、女子を中心に人気が上がっています。

立命館大学は、昨年が6年間で最多の83名でしたが、今年は54名と30名近く合格者数が減りました。

ちなみに、済々黌高校も昨年の68名から、今年は45名に減少しています。

立命館大学の受験者数・合格者数ともに、昨年度と一緒です。

また、私が全学統一日程の英語・国語を時間を図って解いたところ、国語70%・英語65%取れました。

得点率63%なので、なんとか合格です。

ワカスクの既卒生・3年生であれば、まだ取れるでしょう。

このことから、問題も難しくはなかったと思います。

それなのに、合格者数が激減している。

これは、今年に限ったことかもしれませんが、明らかに実力不足で落ちたとしか言いようがありません。

同志社大学・関西学院大学も、昨年よりも下がっています。

その代わり、関西大学が9名も増えました。

この大学も、6回ほど同じ学部を受験できるので、立教大学に人気が出てくるかもしれません。

ここまでの大学ならば、有名企業に確実に就職できます。

そのため、ワカスクでは、立命館大学を最低ラインとして、今年来年は、難関私立文系大学専門の塾となっております。

次は、公立大学です。

大阪公立大学の人気が高いです。

2022年4月に、大阪市立大学と大阪府立大学が統合し開学した、国内最大規模の公立総合大学です。

将来は神戸大学を超えるのではないかとも言われています。

今後数年間は、ますます受験者が増えていくことと思います。

関西の国立大学を目指す生徒さんは、一応は考えておくべき選択肢ではないでしょうか。

最後に、医学部医学科の合格者数です。

まず、熊本大学の合格者数です

令和3年の35名を最高に、年々減少し、今年はなんと17名でした

募集人数110名・受験者数500名前半という数字は、ここ5年間でほとんど変わっていません。

これは、空前の理系ブームと医学部人気、また共通テスト難化が重なって、他県からの受験生が増えているのだと思います。

例えば、九州大学を目指していた生徒さんが、共通テストで失敗して、熊本大学に下げてくるなど。

済々黌高校などが隔年ごとに1名、他の高校が5年に1名ほど合格者を出したとしても、医学科生110名中、熊本県出身者は20名ほどという計算になります。

つまり、その他は県外の学生なのです。

全体でみても、令和3年の71名を最高に、今年は37名となっています。

そこで、昨今の熊本高校の勉強スケジュールを思い返してみてください。

超進学校並みに、数学に重きを置いてきましたよね?

3年生は、二次試験対策に使える予定ですよね?

どうしてこうなってしまったのか・・・・

すべては、共通テストの軽視と、学校の授業についていけていない「理系難民」を作り出したせいですよ。

私から言わせれば、現在の受験界の動きをわかっていない、片田舎の「お山の大将」高校です。

それは保護者・生徒にも言えます

熊本高校に入ることがすべてで、その後のビジョンを全く考えていない。

これでは、何のために学校に入ったかわかりません。

熊本のトップ校がこのような状態なので、他校は推して知るべきです。

これに全教育者が気付かなければ、熊本の未来は暗いです。

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