【地理総合】大学の先生と学ぶはじめての地理総合【書評】

教材について

【1】地理選択の皆さん、「地理総合」の勉強は楽しいですか?

「なにか抽象的で、つかみにくい。」「教科書の資料が膨大で、いやだ。」「そんなに考えろといわれてもねぇ」という声が、聞こえてきますよ!!

もうすでに「地理を選択するのはやめよう!!」と思ってはいませんか?

少し待ってください!!

だまされたと思って、「大学の先生と学ぶはじめての地理総合」を読んでみましょう。

【2】この参考書を読んでみて、考えてみても遅くはありません。

この参考書は、2023年10月31日に出版されており、まさにできたてホヤホヤの参考書です(2023年12月7日現在)。

著者の佐藤廉也先生は、教科書の作成もされており、まさに「地理総合を知り尽くした男」と呼んでも過言ではないでしょう。

私は塾を経営しておりますが、大学入試以来32年ぶりに高校地理の勉強を始めました。

思考力が必要とされる科目ということで、生徒に教える必要があるからです。

読み始めると、一気に楽しく読めました。

高校生のみなさんも、1日で読めると思います。

【3】楽しいポイントは、テーマごとに「考える視点」を提示した後に、個々の問題をロジカルに解決していることです。

また、著者のエチオピアでの研究体験も、興味深く書かれております。

この参考書を読みながら教科書を読むと、地理がただの暗記科目ではなく、現在の社会問題と密接にかかわっていることが感じられます(私はまだ、教科書は読んでいませんが)。

【4】そもそも、「地理総合」は、いろいろな資料を見て、グループごとに答えを出していく「アクティブラーニング」を基礎としています。

始めから答えを出すことを求めてはいません。

そのため、抽象的で面白くないと感じる生徒さんが、多いかもしれません。

しかし、これが本当の勉強なんですね!!

とくに、東京大学・京都大学・一橋大学など、社会に論述問題がでる大学を志望される生徒さんは、思考方法をさけては通れません。

私は、東京大学受験で、地理と世界史を選択しましたが、この参考書を読んで、「あっ、論文の書き方のヒントになる!!」と感じました。

大学入学共通テストでも、「地理総合」は何点分かわかりませんが、必ず出ます。

考える視点として、この参考書を一読されることをお勧めします。

タイトルとURLをコピーしました