今回は、進学校(特に熊高)を目指されている生徒さんへ、あえて今伝えておきたいことがあります。あなたは、熊高を志望する動機は何ですか?県で一番の高校だから?それとも、3年後に有名大学へ合格したいから?まぁ、動機は何でもよいです。ただ、熊高に入ったからといって、全て将来が保証されるという考えは捨てて下さい。これから、私の母校である熊高のメリット・デメリット(有利な点・不利な点)について書いていきます。
熊高のメリットは、自由な高校生活が送れるということです。多分、今でもその校風は変わってないと思います。髪形も自由、制服の下に着る服も自由、遅刻しても正座させられるぐらい、朝課外はない、などかなり自由です。先生方は良い大学へ合格してくれればいいので、殆ど生活指導などはありません。実際私も、朝8時に起き、15分で高校近くのコンビニに行き、そこで「少年ジャンプ」等を読んで、ホームルームが終わった頃に学校に行ってました。軽く正座させられることもあれば、何も言われないこともありました。
特に3年生になったら、やりたい放題です。家で勉強したいと思えば休み、センター試験が終わった後は、自分で勉強したかったので、1カ月間1日だけしか学校には行ってません。それでも、先生方は何もいいません。このように、学校に縛られることなく、自分のペースで勉強ができることは良い点です。おかげで、学校生活自体は楽しく過ごせました。
次にデメリットです。あまりにも自由な校風のため、先生方は自分から要望しなければ勉強の手助けをしてくれません。しかし、授業は九大レベルで進んでいきます。九大レベルの授業についていけるのは、400人中150人ほどと考えてよいでしょう。そうなると、残りの250人は取り残されていってしまいます。ここで、入試にさかのぼって考えてみましょう。熊高についていくためには、上位200番には入っていなければなりません。それ以下の順位で入学しても、倍の勉強をしなければついていけなくなります。私も中学ではほぼ1番だったので、意気揚々と熊高に入学しました。しかし、1回目の定期テストで愕然としました(衝撃を受けたということ)。「147番」という成績に目を疑ってしまったのです。
その時考えました、色んな中学の1、2番が来ていて、さらに熊大付属中の100名以上が来てるのだから、一歩間違ったらここまで下がるのも当たり前だと。そこで、今熊高を目指していて、合格するかギリギリのラインにいる方。仮に合格できたとしても、ものの3カ月で授業が分からなくなってしまいます。そして、成績が悪くなれば、やる気がなくなり、3年間ずっと劣等感を感じて生活しなければなりません。入学段階ではみんな九大に合格する可能性はあるのに、九大はおろか熊大さえ合格できなくなってしまうのです。
そこまでのリスクを冒して、熊高合格にしがみつく必要はありますか?ワンランク志望校を落として、その高校で上位に行った方が、よっぽど九大・熊大の合格可能性は上がると思います。勝負は大学入試です。そこで、熊高生よりもいい大学に合格すればいいんですよ。
ここまで私が言うのも、実際に熊高の知人で大学受験で潰されて、想像を絶するような生活をしてる人が何人もいるからです。これを書くと、あまりにも衝撃が強いと思うので内容は書きませんが。とにかく、熊高を絶対と思わないでください。そして、高校入試ごときで潰れないでください。ギリギリまで熊高を目指して、それでも合格ラインギリギリであれば、済々黌、第二高校に志望校を変更して下さい。その方が、絶対に良い大学に行くことができ、楽しい学校生活が送れると思います。