私の経歴等について~エピソード19~

学歴・経歴

葬儀社をゴタゴタ退社した後、職業訓練校に報告に行きました。「今後、どうするの?」とセンター長から聞かれ、「塾と行政書士を同時並行でやります。」と答えました。すると、センター長は、「塾は絶対にやめた方がいい。しかも、激戦区だから生徒は集まらないよ!!」と。実は、私が通っていた職業訓練校は、大手塾が母体となって運営しており、センター長も講師として授業をしていた経験があったからです。今の塾業界の傾向から、そのようにアドバイスされたのだと思います。父からも反対されて、「司法書士を受験した方がいい。」と言われました。司法試験受験で受験勉強はまっぴらごめん状態の私は、祖母の家を使って塾と行政書士事務所を開くことにしました。両方を同時に始めたのは、どちらか一方が失敗してもくいっぱぐれがないようにするためです。

1月から両方を始めましたが、収入がないので、アルバイトでビル清掃を始めました。朝7時から11時までの4時間で、結構時給が良かったからです。朝5時に起きて、交通費を節約するため自転車で40分通勤。4時間みっちりと各フロアの清掃です。しかし、清掃はいいですよ。掃除機やバケツ等をもって動くことで、めちゃめちゃ良い運動になります。3カ月で体重が4キロ落ちて、ベスト体重になりました。今ではそれから15キロ太ってしまったんで、見る影もないですが。お金がもらえて体も鍛えられる、これほどいいバイトはないですよ。今でも、塾がダメになったら、すぐ清掃バイトで体を鍛えようと思っていますからね。

昼にファミレスで昼食を取り、夕方からは自分で作ったチラシを学校の校門の前に立って配っていました。ジーンズ姿のみすぼらしいオッサンが校門の前に立っているので、不審者扱いされることもしばしば。自転車で塾周辺を回り、チラシを入れていったりもしてました。しかし、まったく生徒の反応はなし。「これは厳しいなぁ」と正直思っていました。

そんな中、いつものように自転車で塾周辺を周回していると、家の前に一人の小学生がポツンと座っていました。「どうしたの?」と聞くと、「家の鍵が開いてない」と。「元気ないね」と言うと、「私立中学校を目指してるのに、判定がⅮ。あと2週間ほどしかないからこれじゃあ不合格だ」と。「2週間騙されたと思って俺の塾に来てみない?お母さんと相談してみて。」とチラシを渡して帰りました。その日に電話があり、明日からお願いしますとのこと。この少年が当塾の生徒第1号となりました。私は0期生と呼んでいます。この夕暮れの出会いから、当塾は始まったのです。

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