【連続ブログ小説】明治大学☆彡物語【第8話】

高校-大学入試

【成功後の次の一手】

いつも半そで半パンで、行動している私は、ご近所様にどう見られているのか分からない。

しかし、この時期、あれやこれやで頭がいっぱいになる。

そう、2歳の息子、武蔵坊の幼稚園・保育園問題、いわゆる「保活」問題だ。

じゃなーい!!

中学生・高校生の過去問コピー、過去問採点、過去問質問、過去問うんぬん・・・

とりあえず、過去問に振り回される日々がやってきた。

「ただ、過去問を順番に解かせれば、イン・ザ・スカイ!!」と考える人もいるだろう。

そう単純なものではないのだな。

これが!!

例えば、先日正答率68%をたたき出したMの例を見ていこう。

フェーズを上げて、2日に1回のペースで過去問を解くことにしたばっかりに、次に何の問題を解かれるのかに頭を悩ませる。

「明治大学物語だから、明治の過去問だろう!!」と簡単に言うなよ。

明治大学の中にも、たくさんの学部・学科があり、英語であっても、それぞれ試験時間・設問数・難易度が異なるのですよ。

一昨日、「正答率68%」を取ったのは、商学部の問題。

Mの第一志望は、経営学部。

1学部だけでは心もとないので、商学部・全学部統一を受けるのだ。

全学部統一とは、1回の試験で、全ての学部に併願できる試験で、Mとしては、ここで経営学部・商学部のどちらかを確保しておきたい。

経営学部の問題が、残り2問あったので、まずはそれからつぶそうと考えた。

一応、前日にMにも伝えておいた。

しかし、当日になって、「経営学部の問題でいいのか!?」という疑問が出てきた。

「正答率68%」という「成功後の次の一手」。

これがかなり難しい。

正直、次も高正答率を取れるとは思わない。

多分、落ちるであろう。

しかし、落ちるとしても第一志望の学科よりも、ダメージの少ない方が良い。

そこで、直前に「全学部統一」に、問題を差し替えた。

試験時間は、経営学部が70分、商学部が80分、全学部統一が60分だ。

初めての試験形態で、試験時間も一番タイト。

これならば、もし正答率が50%を切るようなことがあっても、「初物だからね」で終わらせられる。

このように、過去問1つを受けさせるにしても、かなり繊細に私は考えている。

高校入試の過去問もそうだ。

5科目受ける生徒ならば、今何の科目をした方がいいのか、手付かずの科目はいつから始めるべきか、どうやって入試本番にピーキングを作るかなど、悩みが尽きない。

多分、私がこのように日々頭を悩ませながら、その日にさせる科目を考えているとは、生徒たちは夢にも思わないだろう。

「私が寡黙なだけに・・・」

はい、滑ったところで、もう一つ。

クマモトでは、中学3年生には大きなイベントがある。

そう、これが世に言う「熊本県共通テスト」だ。

塾・学校・保護者が一体となって、この試験を盛り上げていく。

そして、学校では、この試験の結果をもとに、志望校を決定するのだ。

私は当の昔に、この変な「催し物」からは撤退している。

なぜならば、この試験、10月末に行われるにもかかわらず、出題範囲が3年生の1学期まで。

これで何が判断できる!?

3年生の2学期・3学期の方が、数学も英語も重要な個所を学ぶ。

進路を1学期までの成績で決める!?

明らかにおかしい。

しかし、塾も学校も保護者も、この行事にすべてをかける。

塾などは「共通テスト対策」と銘打って、3日間ほど過去問を解かせて、申し訳程度の解説で、3~4万円程度の暴利をむさぼる。

うちの塾なんか、たとえ過去問対策をやってもタダ、しかも過去10年分はやらせると思う。

しかし、やらない。

ピーキングがここで頂点に達すると、次に待っているのは落ちることだけだ。

そのため、最低数学・英語を終わらせている私の塾は、あえて私立高校の過去問をやっている。

共通テストは、ぶっつけ本番でやらせる。

当然、あまり良い成績は取れない。

ここで生徒は、「頑張らなければ!!」と奮起する。

そして、私立高校・公立高校入試へとピークを持っていくのである。

もし仮に、共通テストで良い成績を取ったとする。

その後の私立高校・公立高校の比べ物にならない難しさに絶望感を覚える。

もちろん、実力は上がっていても、試験が難しいので、共通テストほど点数は取れない。

これは、無理だと、変な自己暗示をかけだす。

このサイクルを、私は何度も見てきている。

それだけに、1回ごとの問題選定にも、神経を使う。

Mの話に戻ろう。

このように全学部統一の問題を突き付けられたMは、少し困惑していた。

「まぁ、初物だから、あまり点数は気にせずに、自分のペースで気楽にやって!!」と言っておいた。

結果は、60分の時間内に終わり、正答率55.8%。

なんとかうまく乗り越えた。

Mは少し不満そうだったが、実際今の実力を反映していると思う。

この正答率を維持していくことが、合格へのカギだ。

決して高正答率を取ることではない。

上ブレも下ブレもしない状態。

これがベストなのだ。

その恩恵として、時々80%の正答率も出てくる。

それが本番で出てくれることを祈るだけ。

その後、「ジャンプアップ古典文法」「ジャンプアップ古文読解」をMに渡した。

古文は、最後の1カ月しかできないと思っていた。

しかし、予想よりもMの成長が著しいので、古文も本格的にやることにした。

合格ラインに行ければよいではなく、確実に合格するための準備だ!!

1016日 勉強時間 6時間

1)日本史探求      3時間

「日本史探求11答」(山川出版)    3時間

2)英語 3時間

「ポラリス英文法3 

倒置・強調構文・省略 2周目       1時間

2024年明治大学全学部統一    

43問中24問正解   正答率55.8%    2時間

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