【Mとの出会い】
平日は、昼1時から塾を開けている。
夕方4時の授業開始まで、3時間ほど勉強するためだ。
どうせ塾にいるのなら、自習に来れるようにしようと。
ただ、金曜日は、自習は休みで夕方4時から開塾。
昨日は開塾と同時に、3名の生徒が入室。
みんなやる気に満ちている!?
もちろんその中にMもいる。
やることは決まっているので、ほとんど会話もなく自習開始。
いつものように、「THE RULES、終わりました。今日は手応えを感じていましたが、解答すると12問中8問正解でした!!」と明るいMの声が。
「どこ大学!?」
「早稲田大学国際教養学部です。」
「文字数は!?何分かかった!?」
「1,000字で、30分の制限時間を33分で!!」と。
本当に日々驚かされている。
この1カ月で、一気に英語力がパンデミック、もとい、ビックバンを起こしているようだ。
Mとの出会いは、2月14日。
皆が、バテレンの忌まわしき祭り、「バレンタインデー」に酔いしれる日。
Mは母親に連れられてきた。
かなり疲れている様子だった。
「テケダ塾に数カ月ほど通っています。しかし、到達度テストがあって、それに合格することがストレスになっているみたいです。合格しないと先に進ませてくれませんから。」と。
Mは、あまりしゃべらない。
「テケダ塾だったら、英語は単語から覚えるでしょう。ターゲット英単語は何語覚えた!?」と聞くと、Mは「800語ほどでしょうか。しかし、全く覚えていません。」と、うつろな顔で答えた。
当時Mは、理系を選択しており、数学はボロボロ、英語も1月の進研記述模試で、100点中7点。
私は心の中で、「やっかいな生徒が来たな・・・・」と思っていた。
「なぜ理系にしたの!?」
「理系の学部に入って何がしたいの!?」
「将来技術者になりたいの!?」
と聞いていくと、明確な答えはMからは出てこない。
そもそも数学が嫌いらしい。
昨今の「理系ブーム」のノリで、なんとなく理系に進んだようだ。
お母様が、「どうしましょうか!?」と。
「自称進学校にいる段階で、クマタカなどの進学校とは差が開いている。もし、人生を少しでも好転させたいのならば、私大文系3科目受験に変えるしかない!!」と私は言った。
これまでも、成績が良くない生徒に散々言ってきたセリフだが、「国立大学至上主義のクマモト」では、だれも実行に移さなかった。
Mはボソッと「今までの人生を一気に逆転してみたいです。」と。
翌日から、Mは私の生徒となった。
10月4日 勉強時間 7時間
・日本史探求 (8章~9章途中) 2.5時間
「詳説日本史探求」教科書(山川出版)
「日本史探求1問1答」(山川出版)
・英語 4.5時間
「THE RULES 4」lessen4(早稲田大学)
12問中8問正解 1時間
「ポラリス英文法3」仮定法(1)(2)受動態(1)(2)2周目 1.5時間
「THE RULES 3」lessen1(中央大学)
2周目 1.5時間
「THE ESSENTIAL」13~14 1~3音読 0.5時間